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??? ある双子の通話記録

『あなた、喋ったわね?』


 電話から聞こえる冷やかな声に、心臓が跳ねる。


「な、なななんのことかな?姉さん」


『動揺が声に出てるわよ、和希』


 何が、詩乃君と話をしてくる、よ、と和希の姉──和香菜は溜息をついて続ける。


『“根っからの善人”のあなたが、二人っきりで話をしたら耐えきれなくて言い出すのは当たり前でしょう』


「うっ……それは……」


 痛いところを突かれた和希は否定する言葉が出てこず、だんまりを決め込むしかなくなる。


 するとまた、和香菜が溜息をついて口を開く。


『……まぁ、遅かれ早かれこうなる事は分かっていた事。割り切るしかないわね』


「……本当にごめん、姉さん」


『まったく……三人には伝えないようにはしたの?』


「もちろん。ちゃんと詩乃君には念押ししたし、半信半疑って感じではあったけど、多分僕達の方に乗ってくれると思うよ」


『ならいいわ。本当に、なんで私達がこんなことしてるのかしら……。本当ならずっとハルくんとくっついていたいのだけれど』


「姉さんが言ったことでしょ? くっつけるために邪魔して仲を深めさせなさいって」


『そうなのだけれど! 違うのよ!』


 あーもう、と耳元で(電話のため)叫ばれた和希は耳を抑えながら涙目。


『今日はもういいわ。とりあえず、明日からも悪役に徹して。あと、体育祭が終わってからも、あなたのその掴みきれない感じは継続』


 それじゃ、と言いたいことを言って即電話を切る和香菜。不満を言う前に電話を切られて和希は不完全燃焼なんてものじゃない。


「はぁ……人遣い荒すぎるんだよね、姉さんは」


 まだ学校で生徒会の仕事をしている和香菜の愚痴を零しながら、和希はベッドに倒れ込んだ。

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