表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/65

第三十六話

更新遅れて申し訳ありません

「それでは、第一回幹部会議を始めるわ」


 次の日の放課後、生徒会室で会長がそう言った。


「えーと、俺ら何も聞いてないんですけど?」


 俺の言葉にこくこくと二年生の先輩方も頷く。


 何故か朝、「放課後生徒会室に来るように」とだけ口頭で伝えられ、放課後を迎え生徒会室に入ったらこれだ。叶恵はトイレの扉バンバン叩かれながら言われたらしく、その後涙目で教室に戻ってきた。これは本人から聞いた話だけどな。


 そんなんされたらトラウマになるわ。


「もちろん言ってないわよ」


「いや、ドヤ顔で言われても。あと答え方ちょっと噛み合ってないし」


 文に起こしたら気持ち悪い感じになるじゃん。まぁスルーされたんでもう追及はしないですけど。


「今回は特にやることもないもの。ただハルくんといちゃ──もとい幹部の親睦を深めるためにやるだけだから」


 それで円卓の座席まで決まってるんですか……。まぁ陽斗の席が会長の隣な時点で察してたけど。


「ブレないですね」


「何か言ったかしら」


「いや何も」


 ちょっとからかっただけで圧かけてくるんだから……。


「それでは、もう一度紹介をしようかしら。まずハルくんじゃない方の私の隣。めんどくさいやつだけど、一応私の双子の弟。柊和希よ」


「みんなよろしく。特に、一年生の御三方」


 金髪で、ブレスレットやらピアスやらアクセサリーを沢山つけた先輩が葵衣達に向かって笑い、慌てたように顔赤くしながら返す三人を見て、その様子を見せつけるように俺に向かって嫌な笑みを浮かべた。


「次に二年生の二人。いわい勝利しょうりと、十勝とおかちゆきよ。二人は生徒会メンバーで、縁起もいいし祝くんが十勝さんに告は──」


「わ、わあああああああ!!」


「「「「「「「「………………」」」」」」」」


「ご、ごめんなさいぃぃ……」


 祝先輩は縮こまってプルプル震えている。てか座ってる状態ならこの人男か女か分からないんだけど。


 だって髪はショートボブだし、低身長で声も顔立ちも中性的。身長が伸びると予測して買ったであろう制服はまだブカブカで萌え袖になってる。


 あえて言うなれば、あざとく狙ってる女子ばりにあざとい。しかもそれを狙ってないからなお可愛い。


 そして十勝先輩。初見なら絶対北海道の地名と読み間違えるけど、と・お・か・ちさんらしい。別にとかちさんでもいいと思うんだけど、なんでだろう?


 十勝先輩は名前からは想像できないけど、ハーフらしい。碧い瞳と銀色の髪、顔立ちこそ日本よりだけど、とても綺麗な顔。それとメガネが良く似合う。


 しかもめちゃくちゃ距離感が近い。まだ祝先輩との絡みしか見てないけど、だとしてもめちゃくちゃ近い。ほぼゼロ距離で、脊髄で行動してるタイプの人だ。多分。祝先輩真っ赤になってて可愛いっす。


「最後に一年生だけれど、私の世界一愛しい彼氏の赤坂陽斗。一人欠けてしまったけれど一年の中で四天王と呼ばれていたうちの三人、千代ケ崎葵衣、橘緋彩。小鳥遊叶恵。そして最後に一学年一の女誑し、学年中の男から恨まれる男、小野寺詩乃。詩乃ちゃんって呼んであげるのよ?」


「おい!」


「何かしら」


「もうちょっとなんかないんですか、俺だけ説明酷すぎません!?」


「誰よりも細かいし正確よ?」


 なんも言い返せねぇぇぇぇぇぇ!!!!


「ふっ」


 あ!? 鼻で笑いやがった! 陽斗は……見てないか……。見てたらいいとこだったんだけどなぁ……。


「そして最後に連絡なのだけれど、幹部は実行委員も兼ねるから雑用もあるわよ?」


「え、マジで?」


 声を上げたのは俺ではなく陽斗。普通に嫌そうな顔で会長の方を見ていた。


「もちろんハルくんはなしでいいわ」


「よっしゃー! ありがと和香奈! 後でたっぷりお礼するから!!」


「え!? あ、うん。楽しみに待ってるわ……」


 すごい乙女の顔でちょっと衝撃だった。



 ──────────



「葵衣さん、緋彩さん、叶恵さん、一緒に帰らないかい?」


 日も落ちてくる時間なので、四人で一緒にに帰ろうか、と話をして、生徒会室を出ようとしたところで、和希先輩が声をかけてきた。


「……今日はうたのん達と帰るので」


 緋彩が不機嫌そうなオーラ全開で和希先輩に対応して、二人も同調するように頷いた。


「そっかー、それは残念。そんな男より、僕の方が頼りになると思うんだけど」


 俺を煽るように言葉を選びながら喋ってきてるな……。これで乗ったら君とは話してないって返されてこっちがさらにムカついて……って感じかな……?


「そんなことないよー? 詩乃には実績もあるしねー」


「実績?」


「そう、実績ー。詳しくは言えないけど、私達は詩乃を信用するに足るって認めてる理由があるのー!」


「…………へぇ」


「っ……!」


 チラって見られただけで威圧感が……!?


「ま、いいや。また明日誘うね、三人とも」


 ……どういうことだ? 一瞬で威圧感は解けたし、葵衣達は気づいてない? さすがにこれだけ近かったら気づくはずだよな……。


「明日も一緒に帰ることはないと思いますよ」


「ありゃ、手厳しいなぁ」


 扉の前で言った葵衣の言葉も、スルッと躱されたような感じにケラケラと笑われた。


 バイバーイと手を振ってくる和希先輩。楽しい体育祭になると思ってたけど、中々雲行きが怪しくなってきたな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ