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意味の分からない怪しい奴

 俺の名前はヤードル。この辺り一帯を巡回している衛兵の様なものだ。


 俺の暮らしているタンタンの町周辺は出てくる魔物も弱いが、それでも戦いに特化していない一般人からすればかなりの驚異である以上、見回りをするのは当然のことだ。


 それに魔物が弱いということは盗人も活動しやすいということだからな。幾ら考えても見回りをしないというのは考慮に値しない。


 そうして日課(仕事)である見回りを今日も始めたのだが……。いた。居たんだ。怪しい奴が。

 そいつは今まで俺が見たこともないような服を着て、森という魔物が出てくる場所にいるとは思えないような軽い軽装備でそこに立っていた。


 余りに異質であったため、暫く草陰に隠れ様子を窺っていたが、そいつは何も行動を起こさない。強いて言うならあれは深呼吸だろうか。それをしているだけだ。


 ……いや待てよ。深呼吸?こんな人気のない森の中で何を集中することがあるというのだろうか。

 怪しい。かなり怪しい。これは声を掛けねばならないだろう。



「何者だ。そこで何をしている」



 ☆☆☆☆☆


 分からん。全く分からん。このおかしな青年は俺の剣を見た途端、怯え、謝罪を繰り返すだけになってしまった。これでは俺の方が悪役ではなかろうか。


 このままでは話も進まないし、何より俺自身の気勢が削がれてしまった。これがこの青年の作戦だったらどうしようもないが、さすがにそれは無いと俺も感じている。


 強者の風格も感じとれぬことだし、こんなに怪しい奴でも町に連れていくしかないのだろうか。はぁ、困った。


 そうして剣を構えるのをやめ、少し雑談したら……。


「いやぁ、助かりました。正直今の状況が理解不能だったので話せる人と会えてよかったです。テンション爆上げってやつですね」


 これだ。変わり身が早すぎる。今もこうして意味の分からないことを言っている。理解できないのはこちら側だろうがと言いたくなるな。


「俺、笠木大輝って言います。よろしくお願いします!!」


 ササキタイキ。……苗字持ちか。まさかやんごとなき身分だったりするのか?それにしては聞いたことの無い名前だが。


 それに、当然のように厄介になるつもりらしい。……しまった。俺はどうやらとんでもない拾いものをしてしまったらしい。


「……ヤードルだ」


 少しおざなりに返事をしてしまったが、これはもう仕方ないだろう。俺は悪くない。

更新遅め!文字数少なめ!申し訳ない!

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