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My Lie  作者: ほんた
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5話

私の名前は小坂詩織。

私は学校では真面目な女の子だ。

最近は翔太と蓮太といつも一緒にいる。

でも…2人にも言っていないことがある。

私は実はオタクなのだ…

別にオタクは恥ずすことでも隠すことでも無いとは思っている。

でも…でももし私がオタクだって2人が知ったら…そんなことは無いだろうけど2人は私を避けるかもしれない。

そう思ってしまうからどうしても私がアニメが好きでライトノベルもよく読むオタクだってことを打ち明けられずにいた。

でもそんな時にあの扉が現れた。

もし私があそこで1人だったら泣いて喜んでいたと思う。

ステータスがあってアニメやラノベの中でしか味わえなかったあの高揚感が現実のこの体で味われると考えると…でも私にはクラスでも立場があって今更オタクだからとは打ち明けることが出来ない。

だからといってあの扉の中を探索するのを渋る訳には行かないから、何とかオタクがバレないように冒険をするしかない。

大島くんがギルドへ行ってくれて助かった。

これでまず最初にギルドへ行く流れが出来たからギルドへ行こうって言ってもなんも思われない。

ギルドやっぱり夢だった。

ギルドに行って冒険者登録をして早く冒険に行きたい。

そんなことを考えながら歩いていると目の前には大きく冒険者ギルドと書かれた建物があった。


「なぁ詩織…これなんで読めるんだ?」


翔太がよく分からないことを言っている。

…そういう事か…

看板には日本語でも英語でもない何語か分からない言葉で書いてあるのに勝手に日本語で読んでいたから違和感がなかったんだ…


「確かに…なんで読めてるんだろう…」

「まぁ…読める分にはいいだろう」


蓮太はそう言ってギルドの中に入っていった。

いつもなら誰かが入らない限り入らないような蓮太が1番最初にギルドに入ったのには驚いた。


「失礼しまーす」


誰に言う訳でもないが一応静かにそう言って入るとスタスタと蓮太が進んでいく。

ギルドの中は想像よりも大きい木造の建物で入ると10m程先にある3つのカウンターが目に付く。

カウンターに向かう蓮太に追いついた私と翔太は周りに好奇な視線を感じながらも蓮太について行った。

蓮太の足は1番右にいる屈強な男の人を避けるように1番左にいるか弱そうな女の人に向かっていた。


「すみません…」


その後の言葉浮かばなかったらしくいつもの蓮太に戻ったようにフリーズしていた。


「冒険者登録をしたいのですが?」


何も言わない蓮太の代わりに私がそう言うと女の人は笑顔を崩さないまま話を始めた。


「かしこまりました…冒険者についてはどのくらいご存じですか?」

「すみません何も分からないです」

「かしこまりました…ではまず冒険者とは依頼をこなすことを職業としています。ほとんどの依頼が今は討伐依頼と呼ばれる魔物の討伐の依頼です。あと冒険者は階級に別れており、階級によって受けることができる依頼が異なります。」


その後の話をまとめるとこんな感じだ。

冒険者の階級

E級 E級の魔物にギリギリ勝つことができる。

普通の一般人くらい。

D級 D級の魔物にギリギリ勝つことができる。

街の力自慢くらい。

C級 D級の魔物に囲まれても生還できる。

一流の冒険者。

B級 C級の魔物にギリギリ勝つことができる。

凡人にはここが限界。

A級 B級の魔物にギリギリ勝つことができる。

街に1人居たら凄い。

S級 A級以下の魔物に楽勝。

国に1人居たら凄い。

今S級は世界で3人しかいないらしい。


「今ギルドでは職業判定と言うものを無料で行っております。やられますか?」

「職業判定…?」

「職業判定とはステータスを教えていただくことでどの職業に向いているか判定するものです」


なるほど…私はやってみたいと思い、翔太の方を見ると翔太もやりたそうにしている。


「やりたいです」


そう私が女の人に伝えると女の人は分厚い本をカウンターの下から取り出して


「ではステータスを教えて下さい」


と言った。

それぞれのステータスを言うと女の人は分厚い本をペラペラとめくってから本を閉じ、私たちの方を向き直してから口を開いた。


「蓮太様は前衛の【盾持ち】と言う職業があっていると思います。高い体力と筋力とあまり高くない魔攻は【盾持ち】の特徴です」

「詩織様は後衛の【魔法使い】と言う職業があっていると思います。高いMPと魔攻は【魔法使い】の特徴です。」

「翔太様は…前衛…いや後衛…いや…ちゅ、中衛でしょうか…全体的に低くなく高くないこの特徴に当てはまる職業は…ギルドではありませんでした」

「ま、まぁ気を取り直してください…まだスキルを取っていないのでまだ可能性はあります…」


蓮太は【盾持ち】とはガタイに似合っている。

私は【魔法使い】で少し嬉しい。だってファンタジーといえば魔法だから…

翔太は…落ち込んでいないか心配だ。

翔太はずっと楽しみしていだろうに…

それより気になることを言っていた。


「すみません…スキルって何ですか?」

「あ、すみませんスキルの説明を忘れていましたね…スキルとはギルドに加入することで使用する事ができるようになるボードを使って取る事が出来るものです」


隣にある古ぼけた石を指さしながらそう言う。


「まぁやってみるのが1番いいので…ボードに手を置いてください」


ボードと呼ばれている石の1番近くにいた蓮太が右手をボードに置くと


「うわっ」


驚いたような声を上げた。


「これまたみんなには目えないやつか…」


蓮太が何を見ているかは知らないがステータスのようなものが見えているのだろう。


私もボードに手を置いてみる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小坂詩織


SP 5


スキル


経験値5倍


獲得可能スキル


弓術 体術 火魔法 風魔法 調理スキル 合成スキル 気配遮断 気配察知 鷹の目 看破 ……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


この欄が見えた。

獲得可能スキルは他にも膨大な数があり全て見ようとするのなら何時間もかかりそうだ。


「皆さまが見たのはスキル欄と呼ばれるものです。スキル欄は今獲得可能なスキルの確認とスキルの獲得がする事ができます。SPと言うものを1消費してひとつのE級スキルが獲得することができます。SPを2消費することでE級スキルをD級にすることが出来ます。その流れでD級からC級には4、C級からB級には8、B級からA級には16、A級からS級には32かかります。S級スキルを所持しているのはだいたいS級冒険者です。SPはレベルアップする時に1、手に入れることができます。」


…なるほど…

ほんとにこの世界はゲームみたいだな…


「じゃあ最初はどんなスキルを取った方がいいのですか?」


食い気味に翔太が質問する。


「最初は自分の使う武器のスキルを取った方が良いです。」


多分〜術って書いてあるやつだ。

私の場合だと…弓術がある。


「俺は盾術ってやつと槍術ってやつがあるぞ」


蓮太がそう言ったの聞いて翔太は


「俺は剣術がある」

「私は弓術がある…蓮太は2つとも取れば?」

「わかったそうする」


盾術だけじゃ攻撃することが出来ないと思ったので2つとも取ることを勧めておいた。

とりあえずそれをみんな取ってみることにした。

ボードに手を置き、取りたいスキルを思い浮かべると取る事ができるらしい。

…弓術…弓術…弓術…弓術…弓術…弓術…

取れたか分からないが経験値5倍と書かれた隣に弓術と書いてある。


「私多分取れたよ…」

「俺取れた」

「ちょっと待って…取れた」


ふたつある蓮太は苦戦していたが取る事が出来たらしい。

みんなが取れたことを確認して女の人は


「あとご不明な点はございませんか?」

「大丈夫です」


私がそう答えると女の人は1人に1枚カードを持ってきて、手渡ししてくれた。


「こちらは冒険者登録をした証のカードでございます。これを右手の証明手形にかざすと収納することができます」


右手にあるマークのことは証明手形と言うらしい。

証明手形に貰ったカードをかざすとカードは消えた…


「証明手形を触っていただくとステータスに冒険者カードの表示が出ている思います」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


小坂詩織 lv 1 E級冒険者


HP 50/50

MP 20/20

筋力 3

俊敏 5

魔攻 9


スキル

経験値5倍

弓術


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ほんとだ名前の横にE級冒険者と書いてある。


「ではこれでギルドの紹介を終了させて頂きますお困りの場合や依頼を受けたい場合はこの私バン=ユーリにお伝えください」

「ありがとうございました」


この人の名前がユーリさんだと初めて知った。

そのまま誰に絡まれることなくその日は現実に戻った。

途中で三村くんたちのグループとすれ違ったが制服でないからか、向こうは私たちのことを認識していなかった。まぁ私も蓮太に言われるまで制服でない彼らを認識できていなかったが…



感想お待ちしてます。

読みにく点を教えて頂きたいです。


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