表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
My Lie  作者: ほんた
19/27

19話

1話目から読んで頂きたいです。

「翔太ー!」


とりあえず近くにいるらしいから叫んでみる…

翔太から返事がない。

翔太が心配だ…

蓮太が片腕が無くなってなお翔太を心配していたのは蓮太が優しいからだけじゃない気がする…蓮太よりも翔太は今大変な状態かもしれない。


「詩織ちゃん…別れて探そう」

「うん…じゃあ私は小林さんとあっちを探すね」


ちょっと大島くんと2人きりは辛いし、安藤さんと行こうとしたらきっと富永さんもついてきて大島くんと小林さんが2人になってしまうから私は小林さんと一緒に行くことにした。

蓮太が言うには近くにいるはずなんだけどどこだろう?


「詩織ちゃんは翔太くんといつから知り合ってるの?」

「私は去年からだよ…去年に入学したてでクラスの目立つグループの女の子に目をつけられちゃったの…それで表立っては蓮太が守ってくれたんだけど…翔太は誰も見てないようなところで手を回してくれてて、私が普通に学校生活が送れるようにしてくれていたの…」

「…優しいんだね」

「うん…」


少し静かな時間が続いた。


「ねぇ…この音…何?」


確かに聴こえる…なんだ?

し…しね…死ねーーーー!


「田村くんの声だよ!」


私はそう言うと声のする方向に走って行った。

まだ間に合う。まだ…まだ大丈夫だ。


「翔太ーーー!」


走りながら叫んでいた。

向こうに届かないとは分かっている。

でも…でも少しでも翔太のためになにかしたかった。

高一の頃に助けてくれたあの翔太に…





「翔太ーーー!」


この声は…詩織…!もう近くまで来ているのか。


「チッ…面倒くさいな…じゃあ俺はそろそろさようならしようかな」


そう言った田村は剣を俺に向かって投げつけてきた。


「うぉ危な…!」


ギリギリ当たらなかったけど向こうの精度少し良ければ当たっていた。

けど剣を手に入れれたのはラッキーだ。

詩織たちも来れば形勢逆転だ。

そう思って投げつけられた剣を拾い、田村の方を向くと田村は木に登っていた…何するんだ?


「翔太!」


俺の後ろの茂みから詩織と小林さんが出てきた。


「じゃあな!」


田村はそう言うと登っていた木を思いっきり蹴っ飛ばして次々に木々を飛び回って盛りの奥へ入っていった。


「詩織…だいうぉ!」


大丈夫か聞こうとしたら詩織は走ってきて抱きついてきた…

え?え?え?どうすればいいんだ?

抱きつかれ慣れていない俺は両腕のやり場を無くなっていた。


「し、心配したんだから…あの時なんで先に行っちゃうの?いつも翔太は私の先に行く…」

「う、うん…とりあえず落ち着いて離れよ」


詩織は涙を流しながら話している。

小林さんに目線を向けて助けを求めるが目を逸らしてくる。

涙がやんで落ち着いた詩織は俺から離れた。


「帰ろっか」


詩織は俺が見た中で1番の笑顔をしていた。


「あぁ」


俺はそう答えフラフラな足に力を入れ、1歩1歩大切に歩いた。

誤字脱字報告お願いします。

感想お願いします。まじでお願いします。本当にお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ