高貴な身分は行いも高貴と思うな
みんな好きだろ?変人奇人がさ
「この状況どう思う?ペル。」
『カッ!そうだなぁ?
1 単なるリアルな夢
2 全ては盛大なドッキリ
3 本当の異世界。現実は非情。
好きなのを選びな!オススメは1だぜ!』
「4 異世界チートやったーは?」
『カッ!時雨は元からチートじゃねぇか!』
「照れる。」
時雨のペルの2人はラムセス王城の地下通路を歩いていた。
どうゆう事情かは約15分前まで遡る。
〜約15分前〜
『カッ!?どうゆう事だハゲ!娘が可愛くねぇのか!?』
「勇者は子守の人だった?」
ラムセス王が自身の娘。つまりは姫君を連れて行く様に言った後、時雨とペルは驚愕し王を問い詰めた。
「あの子は時雨殿と同じ『マモノツカイ』です。。この世界では迫害の運命にあります。故に隠し子として表に出さずに育てましたが…籠の鳥のまま生きるのは余りに不憫です。」
『だからって今日会ったばっかの奴に預けんな!』
「ちょっと擁護出来ないなぁ。」
2人は難色を示した。
勇者活動の旅に仲間が出来るのはいい。
しかしながら父親が今日会ったばかりの男に娘を任せようと言うのは納得出来なかった。
2人は自分達に良くしてくれたラムセス王に親の愛情がある事をを信じたかった。
「お2人共、時間と信用は関係ありません。短時間ですが我は確信しました。貴方がたが伝承の通りの勇者であることを。」
『…他に任せられる奴は?』
「居たらとっくに任せてるでしょ?ペル。今日会ったばかりの僕達より信用できる相手が居ないなんて王様の人望大丈夫?」
時雨は冗談めかして言った。確信したのだラムセス王は本気であると、その覚悟を瞳から感じ取ったのだ!
「私は非力ですから姫を守れませんからなぁ。頼みましたよ?時雨殿、ペル殿。」
近くに控えていた司祭が2人に笑いかけ言った。
「我が娘のサンドリアは離れに居る。我が玉座の後ろに、地下通路があるから通って行くが良い。」
『カッ!それ隔離って言うんじゃねぇか!』
王と最後の掛け合いをして2人は地下通路へ足を踏み入れた。
〜回想終了〜
「でも不思議だね?どうして王様は一目で僕がマモノツカイって見抜いたんだろ?」
『何か目印でもあるんじゃねぇか?』
2人はいつもしている様に、駄弁りながら地下通路を進んでいき、とうとう目的地の離れに通じる階段に到着した。
『カッ!離れに通じる階段だぜ!』
「とつげきー」
2人が階段を駆け上がると大きめの部屋に出た。
相変わらずのエジプトチックで石造りの調度品が置いてある。
そこには銀髪の女性が調度品の椅子に座りこんでいた。
少女と一言で表すには少し大人びていて、大人と呼ぶには幼さを感じる女性だった。
膝の上には毛玉に鳥の足が生えた様なバスケットボールほどの大きさの生き物が乗っかっていた。
「はじめまして勇者様。」
女性は顔を2人の方に向けた。
「水晶版の通信機能で話は聞いていました。私を連れ出してくるんですよね?」
女性は毛玉の様な生き物を頭に乗せて立ち上がり、2人に近づいた。
「サンドリオン、マモノツカイです。」
女性は笑って言った。
美しい女性だった。色白で銀の髪が部屋の明かりでキラキラ輝いていて、冬の精霊スネグラチカを思わせる
、ある種の幻想的な美しさがあった。
下着姿でなければ。
「あのー?なして下着姿で?」
『風呂上がりって風体でもねぇなぁ?』
そんな2人に対してサンドリオンは一言
「勇者様のエッチ。」
頬を染めて静かにそう言った。
「時雨と」
『ペルの』
「『楽しい雑学!』」
「こんなパクリだらけの企画も四回目」
『カッ!不吉な数字だぜ!』
「今回はチートについて」
『コンピュータゲームにおいて本来なら出来ない動作を行うことを指すぜ!』
「語源は英語で『ズル』『騙す』などを意味するね」
『コンピュータゲーム限定なら異世界では何しても異世界チートにならないのか?』
「そこまで深く考えなくていいと思うよ?」




