生命の上の輪廻
掲載日:2017/12/05
綾なす遠きものは
まだ手に届かず
耳には届くのに
手には届かず
心には届くのに
手には届かず
道はそこにあるのに、ただ歩く
ただ、歩くことしかできない
もどかしくともただ歩く
歩いて行く
あふれる
忘れた筈のものがあふれる
悲しかった時代があった
空虚な時代があった
景色は見えているのに手探りで
先は見えているのに手探りで
手探りで確かめて
確かめて先を見る
小さき心
小さき体
大きくは動けず
這うように動く
でもそれは光
私の光
欲しかった
生きることが欲しかった
欲しかった
私自身が欲しかった
私がここにいる
心に私がいる
私が帰ってきた
私を見捨てず
私をかえりみて
故郷は私
他の誰でもない
伝い伝い
落ち行くそれをとめないで
いつかきっと
その手に溜まり鏡となって
あなたの故郷を映すだろう
心の震いから零れたそれは
あなたへの道しるべ




