白の世界
ここは何にも色がついてない真っ白な世界
そこにはそれが普通だと思っている人が暮らしていた。
そんな6人の子供たちの話……
「おーい!みんな遊ぼうよ!」
みんなに呼びかけたのはみんなのムードメーカー、シオン姉妹である。
名前はリリー・シオンとリオラ•シオンだ。
「「良いよー!」」
「何して遊ぶ?」
こう聞いたのはおっとり系のチリー・トライトンだ、性格はおっとりしていて寝ていることが多い。
「えーと……かくれんぼは?」
かくれんぼを提案したのは皆の元気印フェオーレ・リリアだ。
皆で楽しいのが一番!
「良いぜ!じゃあ鬼はフィオな!」
私を鬼に推薦したのは私の幼馴染のフォン・レイーブだ。
生意気で元気過ぎるんだよねー。
「えー私?」
「おう!」
「えーじゃいいよ。自分で提案したんだもんね。」
「よっしゃ!じゃあ始めるぜ!」
「分かった、いち、に、さん、し、ご……」
「「わー!」」
皆この町に住んでる子供たちだ。
今は皆でかくれんぼをしている所だ。
この白い世界で……
「ろく、なな、はち、きゅう、じゅう!もーいーかい?」
「「もーいいよー!」」
「よーし、探すぞ。」
茂みの後ろに隠れていたリリーとリオラは鈴のような可愛らしい声でこう言った。
「フィオーレ見つけられるかな?」
「さぁ?」
そこに、探しに来たフィオーレが歩いてきた。
頑張って見つけだそうとしている。
「あっ、フィオーレだ!」
「しっ!見つかっちゃうでしょ?」
「あっ!リリーとリオラ見っけ!」
「あー見つかった……」
「うそー。」
二人は見つかって悔しそうにうなだれた。
でも、見つかったのは自分たちのせいだよね?
「どんまい!じゃあ広場に行っててね。」
「「うん……」」
二人を見つけたフィオーレはとても嬉しそうだった。
「えーと、後はライルとチリーとフォンだね。」
「へへっ気付いてないの。」
こうぼそっと言ったのは幼馴染だ。
このフォンは風のように走って隠れるのが得意なのだ!
二人は見つけたけれど、後3人見つからない……
皆何処に居るんだろうなぁ……もしかして木の後ろとか?
「くしゅんっ!」
「!?」
「もしかしてチリー?」
「うう……見つかった……」
チリーはどこでも寝てしまう癖があるもので、隠れていたら寝てしまったのだが茂みの草が鼻に入って、くしゃみをしてしまったみたいだ。
それで起きたらしい。
「くしゃみ大丈夫?」
「うん、大丈夫有難う。」
「じゃ広場行っててね。」
「うん、分かったよ。」
ガサガサッ
「?」
誰か、茂みの中に居るのかな?
もしかして……お嬢様系のライルかなぁ……
「うーんとライルそれで隠れてるつもり?」
「ぷはっ!はぁー服が黒くなっちゃうわ。」
茂みの中から飛び出したのはみんなのお姉さま的な存在のライル・リリーラだ。
お嬢様的な口調で元気なのだ。
「大丈夫?ライル?」
「見つけるのが遅くってよ!フィオーレ。」
「ごっごめんね……ライル。」
ライルにがんがん言われた私はしょんぼりとしてしまった。
でも、すぐに気を戻した。
「良くってよ、広場に行けばよろしいんでしょ?」
「うん!」
「それじゃあね、後はフォンだけでしょう?」
「そうなんだよー、中々見つからないんだよね。」
そうなのだ、風のように走って隠れるのが得意、だから探すのが大変なんだよね。
うーん……探すの諦めようかな……
「そうなの、まぁ頑張りなさいよ。」
「うん!有難う。ライル!」
そして私は頑張って探し始めた。
でも、探しても中々見つからない……
本当に何処行ったんだろう。
「うーん何処ーフォン?」
「分っかるかな?」
「まっいっか。先に広場行ってこよー。」
「おいおいおい!フィオ!」
「あっフォン、こんなところに居たの?」
私は急に出てきたフォンにびっくりした。
だって、急に木の後ろから出てきたらそりゃびっくりするよー。
「ああ、何で探さないで諦めたんだよ!?」
「えーだって分からなかったんだもん。」
がくっ!
私がそう言うとフォンはがっくりと肩を落とした。
そりゃそうか諦められたもんなー。
「だからって諦めるのかよ。」
「うん!」
「まぁいいや、じゃ広場行くぞ。」
「うん!分かった。」
そして二人で広場に行くともうみんなが集まっていた(そりゃそうか)。
なんか分からないけど皆で集まるのは楽しいな。
私たちが広場に着くと突然ライルが怒鳴った。
「遅いわよ!!フィオーレ、フォン!!私達を待たせる気ですの?」
私とフォンはびっくりした。
「「そんなことないよ(ねぇぜ)、ライル。」」
「そっそう。なら良くってよ。」
するとリリーとリオラが元気に私たちに話しかけた。
「「ねぇねぇみんなー!」」
「どうしたの?リリー、リオラ。」
「んー?」
「なによ。」
「どうしたんだ。」
「ここに咲いてるお花って、」
「何色かな?」
リリーとリオラはこんなことを聞き始めた。
私たちは色のついたものを何も見たことがない。
そりゃそうだ、この世界は何もない真っ白な世界なのだから……
「うーん、分かんないなぁ。」
「僕も。」
「俺も。」
「私もよ。」
「「だよねー。」」
「だって私達生まれて一度も色が着いてるのを見たこと無いもの。」
「でも、僕色の絵本なら小さいころ見たことあるよ。」
「本当!?チリー?」
「うん。」
その言葉をチリーが言った後、皆が口々にこう言い始めたのだ。
皆の家には色についての絵本がおいてあったのだ。
それでみんなは色のことを少し知っているのだ。
「じゃあ色の想像をしてみようぜ!」
「ナイスアイディア!フォン!」
「そうだね~。」
「楽しそう!」
そしてみんなでそこの花壇に咲いていたお花の色を皆で想像してみることになった。
一番最初に思いついたのはフィオーレだった。
「じゃあ私はピンク色かな、とても可愛らしいし。」
フィオーレは色の絵本に書いてあったピンクのお花を想像してみたのだった。
「フィオーレらしいわね。私は赤ね、真っ赤なお花は美しいでしょ?」
次に言ったのはライルだった。
ライルは色の本に書いてあった真っ赤な薔薇を思いついたらしい。
「ライルらしいな~僕は青色かな、青のお花って想像できないでしょ?でも綺麗だと思うな~。」
チリーは色の本に書いてあった青い空の色を想像して言ったのだった。
でもお花でも綺麗だと思ったのだろう。
「私は黄色!元気な色がいいでしょ?」
リリーは同じく色の絵本に書いてあった鈴の色をお花にあてはめたみたいだった。
「じゃあ私は黒!黒のお花も素敵だよっ?」
リオラはリリーと対照的な色の黒を想像した。
色の絵本には闇として書いてあったがお花だと綺麗だと思ったのだろう。
「俺は紫かな、紫の花は華やかだし、香りも良いと思うぜ!」
フォンは色の絵本に書いてあったラベンダーと言うお花を想像したと思う。
みんなが考えた花の色はそれぞれだった。
でも、想像するだけで充分だった。
だって白いお花でも充分美しかったからだ。
この先、もし色の着いたものが出てきたとしても、白の物が輝くだろう。
真っ白の世界で幸せに暮らしている人がいるのだから……




