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超能力に目覚める。

「何なんだ?お前ら」

俺は囲まれていた。「君は能力者だね?」とか言ってきやがったが意味がわからない。こいつら中二病か?能力者だねって言われてもアホなの?って言う感想しか出てこない。見た目からしてモブだな。合計11人か。まぁピンチでも何でもないがな。モブAが襲いかかって来た。それに続いてB.C・・・。Aには顎に掌底を一発、Bにはそのまま後ろ回し蹴り、Cには飛び膝蹴り、そんな感じで倒していく。モブどもは口々に

「これが能力なのか?」

「身体能力向上の能力だろう。」

「まだ覚醒してなかったはずじゃかいのか?」

などという意味のわからない事をほざいている。

全員合計2分くらいで片付いたな。帰ろう。そう考え振り向き帰ろうとした時に銃声が聞こえた。そう思ったと同時に左肩に激痛が走った。見ると左肩からは血が流れ出ている。打たれたな。銃声からいって10メートル後ろからだな。そう冷静に判断した。俺は物心つく前からじじい(祖父)からある拳法を習っていた。名前は確か・・・我神衝術とかいう名前だった。どういうものなのかというと名前の通り『我は神をも衝く』という意味で対人では無く人間以外の者と闘うことを想定した拳法だ。如何なる時も冷静に敵を葬るべし。そう教えられて来た。だからだろう拳銃という一般人なら早々目にすることのない恐怖の象徴のようなもので打たれても冷静でいられた。ゆっくり振り向くとさっきとは明らかに雰囲気の違う男が二人に女が一人立っていた。女ははっきり言って超絶美人と言えるだろう。金髪に身長170くらいにすらりと伸びた手足に素晴らしいプロポーション、胸はC位だろう。男の一人は黒のオールバックの筋肉男。もう一人は耳が隠れるくらいの髪の長さでこちらも黒。違うのは細身であるところだな。

銃で打ちやがったのはこいつだな。

「これは驚きましたね。普通なら走って逃げるか腰を抜かすんですけどね。」

「シャハハハ、ビビり過ぎて動けねーだけだろ?」

「威嚇射撃だといったはずよ。ごめんなさい敵対したいわけじゃないの。」女の方はまだマシな方だな。まぁ許すつもりはないがな。

「シャハハ、まだ覚醒してないんでしょ?なら下手に出る必要ありませんよ。お前に選択肢をやる。俺達に着いてくるか、死ぬかだ。」

「逃げようとは思わないくれ。どの道僕たちの姿を見たんだから共に来るか、死ぬかしかないよ。」この二人組、超ムカつくな。

「あんたら、それを何て言うか知ってるか?理不尽って言うんだぜ?ちなみに俺の一番嫌いなものはな理不尽なことなんだよ!」俺は地面を蹴った。

「まさか銃を前にして闘おうとするとはよほどバカなのかな?お話にならないですね。死んで下さい。」

「やめなさ『バン!!』い!」

銃声が響く。標的は死んだ。三人組は音が響くと同時にそう思っていた。しかし目の前の光景は違っていた。三人とも目を見開き驚愕した。避けたのだ銃弾を。拳銃は秒速200~400メートルだ。それを避けたのだ。5メートルという至近距離で。あまりの驚愕で動けなかった。

その隙を俺は見逃さなかった。細い方に回し蹴りを食らわせ、太い方に後ろ回し蹴りを食らわせようとした。太い方はガードしやがった。俺はバックステップで距離を取る。

「シャハハ、やるじゃねぇーかw掛かってこい相手してやるぜ。」

女は止めるのを諦めたようだ。

俺は太い方と対峙した。数秒だったがそれが途方も無いように思えた。先に動いたのはやつだ。踏み込みざまに右ストレート。俺は重心を少し落として顔を右に傾け避けると同時にカウンターで右後ろ回し蹴りを顔面に。きれいに直撃した。やつの巨体が左に傾いた。それに合わせるようにまたも顔面に右アッパー。やつは仰向けに倒れた。まぁデカイだけのやつなら負ける気がしない。何より動きが遅いからな。ちなみにさっき銃弾を避けたがそれは決して銃弾の弾を目で追った訳ではない。銃口の向きと引き金を見ていれば避けるのは難しくない(まぁ素人には無理だが)あとは空気の流れを読むことだ。

俺が女に顔を向けた時、女の後ろからこちらに銃口を向けてる細い方の男が立っていた。(女ごと打つつもりか?)明らかに俺と女の延長線上に立っている。男は何の躊躇も無く引き金を引いた。俺は横に回りながら避けた。はずだった。理由はわからない。なぜか俺の左足に銃弾が当たっていた。

驚く俺に追い討ちをかけるような驚くべきものを目にする。女は無傷だったのだ。つまりあの銃弾は銃口から出たあとに方向を変えた事になる。ありえない。

「驚いたかい?これが能力者というものだよ。現実ではあり得ないことができる。それが僕たちだよ。」

「シャハハ!オラー!」太い方が飛びかって来た俺は右足のみで地面を蹴り避けた。ドガガン!さっきまで俺がいた場所に目を向けると半径1メートルほどのクレーターが出来ていた。こいつは人間なのか?

「シャハハ!これが俺の能力だ。身体強化って言うんだぜ?あいつのはベクトル操作って言うんだがな。」何を言っているのかわからない。ようするに俺達は超能力者って言ってるのか?アホなのか?だがさっきの現象の説明が出来ない。どうする。逃げようにも左足は思うように動いてくれない。この時、この闘いが始まってから始めて死の恐怖を感じた。今まで拳法の訓練の中で死の恐怖は何度も味わってきた。しかし、それは殺すつもりのない者の偽りの恐怖。これは明らかに殺すつもりだ。だが俺は死の恐怖を感じた今でも冷静だった。どうやって逃げる。それだけを考えていた。しかし、逃がしては来るないだろう。終わりのカウントダウンは刻々と近づいていた。

「これで終わりですよ。」

「シャハハ!死ねぇー!」

一人は俺に狙いをすまし引き金を引き。もう一人は振りかぶり飛び掛かって来た。まさにスローモーション死ぬときはそう感じると言われている。銃弾が目の前に見え、男の拳が真上にある。死ぬそう思った。

(死ねるかぁーーー!)

無我夢中だった。自分の体から何かが沸き上がって来た。そして、脳内にある情報が流れてくる。そう、この力の使い方だ。その通りに力を使う。すると銃弾と男は吹き飛んだ。

「何がおこったんですか?」

「どういうことだ?」

この力の使い方は3つある。一つはさっきのように吹き飛ばすもの。そして、

「コノヤロー!殺してや(ズガン)何?」

「これはどういうことですか?動けない?」

「これはまさか!」

相手に重圧を与えるもの。

もう一つは

「お前ら覚えてろ。」

俺はそう言ってそのまま飛んで?逃げた。



「まさか、この能力は、そんなはずは。」

「動けるようになった。追いかけるぞ!」

「確かにこのままじゃ、引き下がれませんね。」

「やめなさい。あなたたちじゃ勝てないわ。」

「「どういうこと(だ?)(ですか?)」」

「私たちが受けたの重力を操る能力よ。」

「それのどこが強いんだよ?」

「この能力は最強と言われていた7つの能力の内の一つよ。それだけじゃないわ。重力を操る能力の他に斥力を操る能力に引力を操る能力、この二つも最強と言われていた能力よ。」

「つまりあいつは最強の能力を3つも使えたと言うことかよ!?」

「多少誤弊があるけど概ねそういうことよ。」

「たしかにそれは厄介ですね。取り敢えず基地に帰った方が得策ですね。もし闘って私たちが死ぬことになったら。組織にとってもマイナスでしょうし。」

「死ぬ可能性が1%でもあるなら帰るのが私達の規則よ。あなたたちが勝手な行動をしたせいで彼を手に入れるのが難しくなってしまったわ。もちろん報告させてもらうわよ。」

「チッ。わかりましたよ!」

「まぁそれも規則ですから仕方ありませんね。では帰りますか。私達、『ブレーカー』の基地に。」

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