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校内一目立たない部活は殺人部でした。  作者: 真華
殺人部vs弓道部?
11/12

殺人部と弓道部 (5)

「何してんの八尾。」


突然、話しかけてきたのは副部長の五條(ごじょう)音緒(ねお)だった。


李霧は確信した。

取り憑かれているのは五條先輩だ、と。

根拠は自らの生まれつきの能力が語っている。



「五條先輩...」

「何?」


八尾だと疑ってた分、話が切り出しづらい。

そんな李霧の顔を見てからか、那衣斗は察し、


「そこの先輩サン、悪霊に取り憑かれてるよ。」


と、ハッキリ言ってしまった。


その瞬間だった。

五條の顔つきが一変した。

そして、薄笑いを浮かべながら


「あーあ、バレちゃったかぁ...」


と、五條の口から黒紫色の霧のような塊がでてきた。それはどんどん形を変えて、人の形になっていた。


五條は自分からでてきた謎の物質にびっくりした様子で、腰を抜かしてしまっていた。そこに八尾がすかさず駆け寄る。


「な、何...あれ...」

「あの2年が言ってた、悪霊なのか!?」


八尾と五條が驚きをそのまま口にしている中、


「こいつ、かなり強い気を感じる...なのにどうして俺は気づけなかったんだ...!?」

「...憶測だよ。こいつは気を隠すことができるくらいの力持ってたんじゃないか?そして、外でも実体でいれるのは相当じゃないか?」

「この前の鬼ごっこの奴より遥かに強い...のか?」

「鬼ごっこクンは正直格下だよ。泉弥はビビってたけど。」

「そうか...。」


そうこう言ってるうちに、悪霊の形は完全に人の形となっていた。


『こいつらが落ちぶれていくの、見てるの楽しかったなぁ...。もう少しで大会だったのに...残念...!』

「ふっざけんな!お前のせいで、みんな困ってたんだぞ!?」


李霧が珍しく大声をあげた。


「先輩!逃げてください!!ここは、俺と那衣斗でなんとかしますから!!」

「...!?あ、ああ...行こう、五條」

「え、あ、うん...」

「仕方ねぇな...」


ひょい...


「ちょっ!八尾!?」

「暴れんなよ、ほら行くぞ」


八尾は腰を抜かした五條をお姫さま抱っこして、道場に入った。


「さぁ、一仕事しますか...」

「...那衣斗行こう!」





『紫月李霧...羽鳥那衣斗ね...ふふっ、楽しめそうじゃん?』



------



「...さすがにいねぇか」


部室の前には乱がいた。

部長会議のあと、担任に呼び出され、レポートの提出がないことをこっぴどく怒られていたのだ。


時刻は19時をとっくに過ぎている。

しかし、殺人部の活動時間内である。誰かしら部室にいると思い、乱は部室に足を運んだのだった。


「帰っかな...」


誰もいないのを確認し、その場から去ろうとしたその時...



ピロンピロン



携帯のメッセージ通知が入った。

内容をすかさず確認する。

そこには...




李霧とその連れが危ない

弓道場に来てくれ



と書いてあった。


(弓道場...?)


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