第1章「フェロモン」
妻の佐藤のゆりは、病気を夫と共に抱えながらも、結婚14年が経っていた。
第1章「フェロモン」
ある時、夫からフェロモンが出ているのではないか、と気付いた。それまで、夫の周りの女性達は気付いていたみたい・・・という事実かもしれない、事実に結婚して14年目にして、気付いた。交際期間を入れると、私達が出会ってから、15年目になろうとしている。
ちなみに、私は主婦業の他に、携帯小説の投稿もしている。私の記憶は確かな生きてきた記憶と、曖昧な幻聴という名のくれる記憶がある。私の夫は20代前半の時から、いや高校生の時から、いや小学生の時から、側にいてくれた気がするのだ。
私がこんな可笑しな事をいうのは、私が神経内科にもう21年も通院し、今はとある私営の精神病院のディケアに通っているからだろう・・・。そして、私は『私』の物語を再び、病院のパソコンにて、打とうとしているのだ。
前に私はドイツ語で「1」という意味のタイトルの「アインス」という小説を打ち、投稿した事があるのだ、遠い記憶。これは確かな方の記憶。
話しが脱線してしまった、私は夫のフェロモンに付いて語っていたのだ。ある日、何時もの「ケンタッキー」で夫を見たら、やけに色っぽかったのだ。そんな事が何度もあり、私は気付いたのだ。どうやら、私は夫に再び、恋してしまったようなのだ。
結婚14年の歴史はけして、平坦ではなかった。曖昧な記憶の中で、私は何人もの男性と浮気をし、そして、結婚7年目にして、都営団地を当てるも、最初の3年間の夏場は、必ず体調を崩して、実家に里帰りをしていた。ちなみに、私の実家は団地から自転車で20分位の所にある。年配の同じ主婦の人に言うと必ず、「良いわね、実家が近くにあるのって、良いわよね。」と言うのであった。
ちなみに、夫は目がパッチリした身体の大きなトトロみたいな見た目の人だ。そんな彼は私の事を「のゆりちゃん、のゆりちゃん。」と愛してくれるのであった。
夫の名前は佐藤羽月、私の名前は佐藤のゆり・・・という。これは、2人の物語。
幻聴という妄想にかられながらも、夫の羽月を再び、愛するようになる。