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異世界異能譚  作者: 幸田啄木鳥
虎擲竜挐のベルセルク

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ダークインザバトル 



伸びてくる剣に対応しながら、フォリの出方を伺う。

さっきまでとは比べ物にならない速さだ。


「参ったな……ここまで速いとは」


「正直、こちらもここまであなたが喰らいついてきた事に驚いています」



「……これが修行の成果か」


成長をしている。

努力は期待を裏切らないって事だ。俺は、まだまだ強くなれる……!


「楽しいですか?」


「まぁな!」


まぁ戦いが楽しいというよりは自分が成長してるのが嬉しいのだが……。


それを感じ取ったらしく、フォリは笑っていた。


「私も楽しいです。……瞳と戦ったのも間違いではなかった」


「……ん? 戦ったのか、アイツと」


「ええ。なにぶん久しぶりだったものですから、少し手合わせをね……」


「……殺してないだろうな、貴様」


「おぉ、怖い怖い。()()()()()()()()()()()()()


動きを止める。


「……恨みか」


「恨み? いえいえ、そんな事ではありません」


「僕としてはあなたとの戦いを邪魔されると困る……というだけです」


「なぜだ?」



「それは戦いが終わるまで秘密にしておきましょう」




フォリの剣が伸びて、ぐるっと円を描く。超高速で伸びるそれは、最終的に俺に向かって伸びてくる。


「……」


すぐに避ける。

しかし、今度は別の所から剣が飛んでくる。


「!?」


咄嗟に避ける。


まだ飛んでくるだろう。

そう思い、その飛んだ勢いで円から抜け出す。


フォリが不敵に笑う。


「気付きましたか」


「……おいおい。剣の形を自在に変えられるのかよ」


剣身の表面から、更に新しく剣が伸びてくる。それも、自由自在に。とんでもなく厄介な仕組みだ……。


剣が収縮してフォリの所に戻る。


「察しがいいですね!」


フォリはまた剣を伸ばす。

剣が八方向に分かれて伸びてくる。

俺は右へ左へと飛び跳ねてそれを避けていき、フォリに近づきながら風で攻撃する。


「飛び道具はお前の専売特許じゃないぜ」


「ええ、わかっていますよ……!」


フォリは風をいくつもかわしながら、それでも剣のコントロールを乱さない。




互いに息遣いが荒くなる。

疲労か、運動による興奮か。

どちらにせよ、ヒートアップを象徴しているといえる状態である。



(くそ。なかなか近づけない)


ふとそうやって心の中で呟く。

剣の自由自在の伸縮、一部の場所から新たに生えて伸びるそれは俺をフォリに近づかせないように動きながら的確に攻撃してくる。


まだ一撃とて喰らっていないのは奇跡と言える。


(唯一遠距離からやれそうな技はあるが……)


ためが必要であり、しっかり狙う必要もある。

今ここで使えるかは怪しい。


しかしそれでも……やらなければならない。



避けながら、手に収まるように風の弓と矢を作り出していく。


「……弓ですか」


「まぁな」


「それならば、避ければいいこと」


「そんなに上手くいくかな?」


俺は弓を引き、エネルギーを貯めながらフォリを狙う。その間も襲い来る攻撃を避ける。


緊張によって手自体もぶれている。

しかしそれでもしっかり狙って撃たなければならない。


逆に言えば──────当たれば勝ちだ。


「隠し玉を持っていればまだわからないが……ひとまずは、この一撃で決める!」


「修行した末に、何か習得したのですね。……どんなものであるのか、しっかり見せてもらいましょうか!!」


フォリの攻撃が苛烈になってくる。

斬撃の雨が己の体に傷をつけていくのを感じる。


痛むが、そんなことを言っている場合ではない。

この一撃で決めなければ、長期戦になる。


(……瞳・トレイル……)



「…………」


そして……


(……フェターリア!!)


(見ていてくれ!!)


俺があいつらを、ギルドリーダーとして守り抜く。

そのためにも、勝たなければならない!!


「ハァァァァァァァァァァァァ………………!!」


風が矢の先に集まっていく。

足をつける地面がひび割れる。

力が強まっている。


息を切らし、体力が減り、だんだん限界に近くなるのをひしひしと感じながら、硬い意思で一点を見つめ、ブレを調整していく。


「……」


静かに目を細める。

最後の攻撃を避ける瞬間、そこに光の道が見えたかのように、一点──────フォリの急所が見えた。


「……ここだ」


("風天……破魔ノ矢"!!!)


その矢は鋭く強い。

大地を割りながら、フォリへと向かっていく。


「……!? ならば……!」


威力を加味して、フォリは剣を伸縮コントロールし、何十にも重ねて盾を作る。


矢が命中する。

初撃の勢いで剣の壁を5つ破壊し、その後も破壊しながらフォリへと近づいていく。


「届け……」


「ぐっ……ここまでとは……!」




「届けぇーーーーーー!!!」


そう叫んだ瞬間、ガンドは疲労で倒れ伏す。

そしてそれと同時に、フォリの最後の盾が破られる。





そして───────フォリに、矢が命中する!!!


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