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暴れる父、呆れる母、意気込む娘

「なんだってぇっ!?

本当なのかマニカ!!」


『えぇ、お父様

私ゴリュディーア様と婚約の約束を取り付けましたの』


ハイニー男爵家に響くその声はミードのものでマニカから今日の事を聞いて膝から崩れ落ちた


「嫌だ嫌だ!

マニカが辺境伯令息家に嫁ぐなんて嫌だぁ!

ずっとパパのそばに居てくれぇ!」


「ミード、貴方何時迄娘の結婚を妨害するつもりなの?」


「だってバービー!

私と君との愛の結晶だぞ!?

私達の一人娘だぞ!?

そんな可愛い娘と離れ離れになるのはやだぁ!

せめて、、、せめて私と同じ入婿になってくれる令息じゃないと認めないぃ!!」


「そんな事ばっかり言ってるからマニカは今の今迄婚約者候補の一人も出来なかったのよ」


今はミードとバービー、マニカしか居ないからとミードはマニカにしがみついてマニカの頬に自分の頬をくっ付けてすり付いている


「むうぅ、、、それにしても王太子殿下め

いくらなんでも横暴が過ぎる

あれが未来の国王陛下だなんて、、、」


「気持ちは分かるわ

でも婚約破棄が本当に出来ているのか怪しい所ね

だってゴリュディーア辺境伯家は代々ブリューべ王国を支える騎士や兵士をその広い領地を利用して育成しているのでしょう?

あの国王陛下がそんな辺境伯家を卑下する様な殿下の願いを聞き入れるとは思えないわ」


『そうでしょうね、、、ですがそれが可能な人物が居るでしょう?』


「、、、っ、女王陛下ね」


国王陛下はノブレス・オブリージュを胸に掲げている貴族も平民も誰もが認める程優秀な王である

ブリューべ王国が何度危機に陥っても直ぐ様対応しその危機を脱却してきた名君主、そんな国王陛下の妃になっている女王陛下もさぞ優秀な存在だと思ったのだが


『女王陛下はご自身が産んだ子供達の中で唯一の男児である殿下を溺愛しておられました、元々美しい容姿の男性を好んでおりましたもの

煌びやかな生活や人、物を好み、醜いものには目を向けない、、、

殿下の願いならなんでも叶える女王陛下に王になる貴方は何をしても許されると言われて育てばあぁなりますわ』


「うぅん、、、それに今国王陛下は隣国の国王との会談で直ぐに馬を走らせても報せが届くのは時間が掛かる

だからあのタイミングで、、、」


「殿下の姉君であらせられる第一王女のジェダイト様と第二王女のガーネット様は実に優れたお方ですのにね」


結局このままベリーとフォルマリックの婚約は破棄されベリーは殿下の婚約者、フォルマリックはマニカと結婚と言う事になるのだろう


『だからこそ好機なのです

これを理由にフォルマリック様と結婚すれば我がハイニー商会は更に発展致しますわ

お父様だってフォルマリック領の牛乳やチーズはご存知でしょう?』


「うぐっ、、、た、確かにそうだが」


『もし明日いらっしゃるフォルマリック家がこの話は無しにとなればそれで良いですがね

そうすればビジネスとして繋がれば宜しいのですから』


どうにかしてフォルマリック家と何かしらの繋がりを持って輸出ルートを確保し国外にもハイニー商会の名を轟かせる方法を探すマニカにミードはそれなら良いかと思う中バービーはうちの娘は本当に強かです事と頬に手を当てた

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