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03

学院に在籍していた時からマニカが学院を卒業してからはこのフェスティバルの運営を任せてみたいとミードに言われておりマニカはこれに喜びと共に重くのしかかる責任感を感じていた


『お父様は素晴らしいお方です

だからこそそんなお父様が築き上げたこのフェスティバルをお父様が運営している時と同じ位、、、いえ、それ以上に素晴らしいフェスティバルを催さなければ参加者の皆様は納得しないと思うのですわ』


父親が優秀であるが故の重圧感や参加してくれる養蜂家達の期待、令嬢と言う立場のマニカにフェスティバルを成し遂げられるのかと言う周囲が持っているであろう疑惑を払拭しなければならないと言う使命感

マニカのその姿にフォルマリックは


「であればマニカ、どうか僕にもお手伝いさせて下さい」


『フォル様、、、』


「僕を出来る事ならなんでもします

貴女のフェスティバルを盛り上げて成功させたいと言う使命を共に全うさせて貰いたいのです」


『えぇ、嬉しいですわ

であれば此方の資料をご覧下さいな』


そう言ってマニカが差し出したのは参加者が主に売り出す商品等が記載された資料だった

フォルマリックはそれを一通り見て思った事がある


「やはり蜂蜜を使ったお菓子が多いですね

クッキーにマドレーヌ、パウンドケーキにカップケーキ、、、」


『えぇ、だから主催者側である私達は更に目立つ物をと思っているのです』


「主催者側が出すものが参加者に劣るなんてあっちゃならないですからねぇ」


「飲み物は、、、冷たいものが多いですね」


『会場はハイニー商会の会場を使って行いますがそれでも室内は暑いですから』


そこでフォルマリックはある事を思い出した、自分の領地にあるとある洋菓子屋が夏の間だけ作っている品を


「アイスクリーム、、、」


『アイスクリーム?』


「なんですかそれは」


「えぇ、私の領地にある洋菓子屋が取り扱っている夏だけのお菓子なんです

うちのミルクを使って作っておりまして私も食べた事が有るんですがとっても冷たくて美味しいんです

だからそのアイスクリームを、更には蜂蜜を使って作ったらいいのでは無いかと」


そこ迄告げてたフォルマリック、すると突然マニカがフォルマリックの手を掴んだ


『それです!それですわ、フォル様!』


「えっ?」


『冷たいお菓子!

どうしてこんな簡単な事に気づかなかったんでしょう!

フォル様の領地で取れるミルクと私の領地で取れる蜂蜜を使ったアイスクリーム、、、いける、いけますわ!』


「ま、マニカ、、、」


『何よりそのアイスクリーム、、、今回これが成功すれば新たなビジネスになります事間違いないですわ!』


目をキラキラと、と言うには随分とギラギラとしている様子でおほほほと高笑いをするマニカにフォルマリックはなんだかお役に立てた様で良かったと思っていると


『こうしてはおれませんわ!

フォル様、私を貴方様の領地に連れて行って下さいまし!』


「えぇっ!?」


『是非ともその技術者にお会いしとう御座います!

ワーカー!貴方も一緒に行きますわよ!』


「わ、私もですか!?」


『当たり前ですわ!

貴方が居なくして誰がその技術を完璧に持ち帰り我がものに出来るとお思いですの!?

善は急げですわ!行きますわよ!!』


意気込んでいる様子のマニカにフォルマリックは流石に今すぐにはと言って宥めると一度帰って準備してから明日向かいましょうと決めるとマニカは渋々と言った様子で了承した


(母上、来てよかったですがどうやらマニカを此方に連れて行く事になりました)


思ったよりもお金儲けの為なら迅速な行動をするマニカにフォルマリックは少し逞しい女性だなと感心したのだった

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