第十八話
おぉ〜これが学食か!すげぇな。どれも高級食材だらけだ。さすが十傑だ
俺は美味しく脂が乗った牛肉を頬張るのだった。
隣にいるリンも美味しそうに肉を食べている。学食で頼める料理も差別化されている。上位成績者は高級食材を使われて、豪華な料理が並べてある。特に十傑は別格となっている。
「この学園に入学してよかった」
これ全て無料で食べられるんだぜ?中位成績者にも上位成績者の料理を頼まれるらしいが、どうやらお金を払わないといけないらしい。だが、上位成績者でいる限りこの豪華な料理を無料で食べれる。これは成績落とせないな。
「おい!てめぇが誰にも負けねぇとか調子乗って?一年坊か?」
「...」
「おい!無視してんじゃねぇ!」
「え?あ、はい?」
やべぇ、料理に集中しずぎてて気づかなかった。
声の方へ振り向くと、2メートル近くある5人組の男達が俺を睨みつけるように囲まれている。すると、その男は同じく料理に集中してて気付いていないリンの方へ視線を移す。
「チッ、本当に調子乗ってるようだな。てめぇ、立てよ。俺らが一年の時も調子乗ってる奴がいたんだよ。そいつがどうなったか?知ってるか?先輩にボコされたんだよ」
「はぁー、それで?」
そんな話をされても俺はどんな反応をすればいいのだろうか?
「喜べ俺ら先輩がお前を粛清してやるよ」
「あっ、そうっすか。それはそれは大変っすね。まぁ、喧嘩なら今度にして下さい。今俺は飯食ってんで」
俺は一番楽しみにしていたデザートのプリンを手に取りスプーンですくう。肉料理があんなに美味しかったんだ、デザートも相当なものだろう。どれどれ、俺の舌を満足させる事はできるかな?
「おい!!舐めてるのか!!」
「...」
俺が口の中にプリンを運ぼうとした時、そいつは俺の手を叩くのだった。せっかくのプリンが地面に落ちた。
「表を出ろ」
「...ふざけんじゃねぇ」
「あ?」
「ふざけんじゃねぇってつってんだ!!俺のプリンを返せぇ!!」
ああぁ!勿体無いじゃねぇか!俺はお前らに危害を加えたか?!プリンには罪はねぇだろ!
「そもそもなんすか?俺先輩に迷惑かけましたか?」
「迷惑?俺らはお前のような生意気な一年を正そうとしてるだけだ。どうやら入学式の時この学園にいる奴らに負けねぇとか言ったそうじゃねぇか」
「それだけでプリンを台無しする必要はないじゃないですか!」
「...ぷっ!プリンプリンってさっきからお前はガキかよ!」
連中はゲラゲラと笑いだす。するとその男はリンの方に肩を回した。リンは嫌そうな顔を浮かべる。
「...何?この手、どけて欲しいんだけど?」
「おい、こんなガキよりも俺らと飯食わないか?俺らの方が楽しめるぜ」
俺はそいつを蹴飛ばした。
「おい、用はあるのは俺なんだろ?誰の女に手を出してる?そこまでは我慢ならねぇぞ」
「あはは、やったな!先に手を出したのはお前だぞ?今からボコられても文句は言えねぇ」
すると、周りにいた人達が立ち上がる。
どうやら、先に俺が手を出すのを待っていたのだろう。5人いた連中が、今は50人近くいた。俺が蹴飛ばした男は鼻から血を流しながらゲラゲラと笑う。
「いいよ、相手してやんよ。どうせ一年前も俺と同じ事して先輩にやられたんだろ?その腹いせだろ?悪いけどアンタらみたいに俺は弱くない」
「ああ、そうか!テメェの舐めた口をすぐに黙らせてやるよ!!」
奴が先に動いた瞬間、俺は奴の頭を鷲掴みにして壁に向かって叩きつける。その勢いで壁がぶち破り外に出るのだった。
「あそこは飯を食う所だ。喧嘩なら外でやろう」
「一年のくせに!!」
次々と俺の方へ飛び込む。
俺はそいつらの拳を避けて反撃をする。
打撃と同時に紫の稲妻が走る。それは打撃と痛みと同時に感電させた。
「どうした?次は誰が相手する?」
「くっ、何をビビってる!相手は1人だぞ!」
うーん、流石にこんな広い場所で全員相手すんのはめんどくせぇ。あそこに行くか...
俺は上の方へ飛び込み、2階の廊下に入る。
一本道の狭い場所なら、楽にやれるだろう。
「色嘘」
俺は腕に影を纏い、肌色に変色させる。
ガントレット代わりになった腕は、奴らを一撃で仕留められるだろう。
木剣で襲いかかろうとした男の顔に肘打ちをして木剣を奪った。後ろに倒れかかろうとした男の服を掴んで飛んでくる水の魔法で盾代わりにした。
「ガハッ」
「おいおい、お友達じゃねぇのか?ひでぇな」
「てめぇ!!」
俺は盾代わりにした奴を地面に捨てて、もっと小さい空間のトイレに向かった。勢いよく入ってきた男に、トイレのドアを思いっきり開けて男に叩きつけた。
次々と男達は入って行き、俺は壁を土台代わりに蹴って高く飛んで手前の男の頭を蹴り飛ばした。木剣で次々と奴らを叩きつける。
「がぁっ」
「げふぅ!」
「あ"っ」
だが、俺の攻撃はある男に止められる。そしてそいつは俺の剣を流し顔面に木剣を薙ぎ払うが紙一重で避けて、そいつの頭を掴み壁に叩きつける。
次々とトイレの中に流れ込む2年生に、キリがないと木剣に稲妻を纏わせて、槍投げでそいつらを吹き飛ばした。俺の攻撃を止めた男の木剣を拾い、次に入ってくる男を蹴り飛ばしながらトイレから出る。
「ちっ、まだ10人以上はいるな。早くプリンを食いたいのに...」
「くそっ!!なんなんだよ!!」
「おい!一気にかかれ!!やつは1人だぞ!!」
「いけいけ!!」
俺は一気に襲ってくる3人の首に木剣を叩きつけて気絶させる。すると俺の横にハンマーが襲ってくるが、影を纏った腕で受け止める。
奴からしたらただの腕なのに鋼鉄がぶつかり合った音がなった事に少し驚いている。
「ハンマーを使って戦う奴初めて見たわ」
「うがっ!」
俺はそいつの腹にパンチを入れる。
吹き飛ばされた奴は、後ろにいる2人に直撃した。
「...クソ!なんなんだよ...」
「どうする?アンタらもやるか?やらないならこのまま見逃すけど」
「見逃す?ふざけるな!!一年が調子を乗るな!!」
「一気に俺らの魔法でわからせるぞ!」
残りの奴らは魔術師なんだろう。無数の魔法が俺に向かって飛んでくるが。持っていた木剣で、全て弾き飛ばした。ただの木剣で自分達の魔法を斬られた事に、そいつららは逃げてしまった。
「なんなんだよ。分からせてくれるんじゃないのか?」
「おい、校舎を破壊してるアホはお前か?」
「!!」
戦闘体制に入っている俺が、気配に気づかなかった。俺は咄嗟に後ろから話しかけられたそいつから距離を取った。
「見ない顔だな。新入生か?」
右の髪は白、左の髪は黒いのドクロのマスクをした男の見た目だった。
「...すみませんね。先輩方に喧嘩を売られちゃいまして。校舎を破壊した事は謝ります」
「謝る必要はない。お前に課せられるのは風紀員からの罰だ。入学早々暴れやがって」
「?!」
俺の体に砂が纏わりつく。
力を入れてもビクとも動かなかった。
「暴れたいんだろ?好きな様に暴れればいい。だが、その砂から逃れたらの話だがな」
するとそいつは俺の頭に目掛けて蹴りを入れようとする。
「ちっ」
「へぇ、それから逃れるのか」
俺は影の力を使って、砂から逃れる。
「お前、名前は?」
「...アリス」
「ああ、そうか。お前がアリスか!確か一度でも負ければお前は退学になるんだっけ?なら、今ここで俺が殺してやる。この学園に危害を加えるなら、すぐに消えた方がいいだろう」
「悪いね、先輩。罰なら受けたいけど、お察しの通り、俺は誰にも負けられないんだ」
風紀員と名乗る男と、アリスの戦いが始まるのだった。
第十八話 『乱闘入学式』




