6. 決闘
僕たち4人はしばらく釣りを楽しんだあと、港街にある宿屋へと移動していた。
というのも、魚を捌けるキッチンと落ち着いて食べれるテーブルが必要だったからである。宿の部屋には簡易のキッチンも付いており、今回の僕たちの目的にちょうどよかったのだ。
釣り用の小さな折り畳み椅子に座って、クーラーボックスをテーブル代わりに捌いて食べる。そういうのも釣りの定番みたいなイメージがあって乙だけど、僕たちクーラーボックスは買ってなかったからな。鮮度を保つだけならアイテムに入れればいいし、地味に機能性があるせいか雰囲気アイテムとしてはちょっと高すぎるし。なんならミィに至っては、所持金ゼロだったので椅子すら買えてない。
「まさかこんなことになるなんて……」
「本当やわ……」
そんなこんなで『ドラゴニックバラムツ』を刺身にしてみんなで食べたのだが、僕たちは今猛烈に後悔していた。正確には燃え尽きたような姿勢でベッドに腰掛けてる僕と、部屋の中でずっと椅子にも座らず立ち尽くしているきらりんの2人が後悔している。
「ちょっとアンちゃん、ベッドに座るんやめたら? シーツがすごいことになってるんやけど」
「ゲーム仕様だからチェックアウトしたら元通りになるし、これぐらい問題ないよ。ていうかきらりん、どうせこの部屋には僕たち4人しかいないんだし、誰も気にしないんだから座ったら?」
「嫌やわ、わたしが気にするんやけど」
どうしてこんなことになっているかというと、状態異常『尻から脂』のせいである。バラムツはやはりバラムツだった。あんなもの食べて良いはずがない。釣りという珍しい経験でテンションが上がった僕たちは、そんな当たり前のことに気付かなかったのだ。
ともあれこの状態異常、どんな症状かと言うと……まぁ正直バカみたいなものだが、座った場所に油染みみたいなのが出来るというやつである。
特に布製品は染み込むのが早いようで、僕が今座っているベッドはもはや大惨事。水着姿のロリ巨乳狐娘の小さなお尻の下のシーツには、直径1メートル近い巨大な油染みができている。現実だったら間違いなく弁償ものだろう。
まぁ身体や衣服には影響しないので、厳密に言うと身体ではなく座った場所の方に異常が発生してる状況か。一応全年齢対象ゲームだし、アバターのズボンなどに漏らしたような染みが出来ることもないようだ。なので立ってる限りは何の問題も無い。座った瞬間大惨事だが。
ていうかその気遣いが出来るなら、こんなクソみたいな状態異常は実装しないでほしかったというのが本音である。あっいやクソみたいなってそういう意味じゃないから。
「えいにゃっ! これでどうにゃ!」
「あははっ! ミィちゃん上手ー!」
そんなわけで状態異常が自然回復するまでの間、そのまま宿で待機しようとなったのだ。
姪とミィは気にしないどころか、面白がって床に座りながら移動することで絵を描いて遊んでたりするしな。アレを外でやられるわけにはいかない。最低限、この場で満足するまで遊ばせておくべきだろう。
いくら実際に自分の尻から出た脂ではないとはいえ、それを恥ずかしげもなく人に見せるのは女の子としてダメだからな。おそらくきらりんは、そういう理由でずっと立ってるのだろう。正直もう女の子って歳でもないんだから気にしなくていいと思うけど。
「あ、そうだ。あんちゃん、そろそろ釣り再開する?」
「いや流石に今は……状態異常も入ってるし、もうちょっと待機しない?」
「えー。でも治るまで待ってたら、いつになるかわかんないし……」
「冗談だよ。行こっか」
「やったー!」
即座に意見を覆した僕に、きらりんは呆れたような視線を送ってきたものの。
流石にこればかりは仕方ないと言えよう。姪があんなに(当社比)しょんぼりとしていたのでは、そのまま意見を通すことなど不可能。叔父として生を受けた者の宿命である。かわいい姪は、とことん甘やかさずにはいられないものだ。
「あっ、でもるぅちゃん。状態異常が治るまではそこら辺に座らないようにね?」
「ん、わかった!」
よし、とりあえず釘は刺せたな。姪は聞き分けがいいので大丈夫だろう。うっかり忘れてやらかすことはよくあるが、うっかりしなければ大丈夫なはずだ。本当に大丈夫かこれ?
「今度こそまともな魚を釣るのにゃ!」
「あはは、ミィちゃんさっき全然釣れなかったもんね」
「うにゃぁ……できればもっと食べごたえのある魚が釣りたいにゃ」
ちなみにミィはゴミばかり釣っていたが、全く魚が釣れてないというわけではない。
無料で貰ったボロボロのものとはいえ、釣り竿は釣り竿。一応魚も釣れるようで、見事にメダカ2匹と金魚1匹を釣り上げていた。釣り針に対してのサイズはこの際置いとくとしても、海なんだけどなここ。
「よーし釣るぞー!」
「じゃあまずは餌の補充かな。さっきのでルアーの耐久度も無くなったし、一旦釣具屋さん行かないと」
「それもそっか。あたしももう餌の虫残ってないや」
「瑠奈はまた餌、虫にするん?」
「んー、毎回針に付けるの面倒だったし次はルアーにしよっかなぁ」
「うん僕もそれがいいと思う」
「ずいぶん食い気味に賛成したのにゃ……」
「まぁ気持ちは分からへんでもないけど」
と、ちょうど話に出たので、自然な流れで姪がルアーを使うように誘導しておくのも忘れない。
僕が使うわけじゃないから別にいいと言えば別にいいのだが、出来れば虫なんて視界に入らない方が精神衛生上いいからな。かといって姪の一挙手一投足を観察したい僕としては、餌を付ける瞬間だけ視線を外すなんて器用なことは出来ない。姪に魅入られし者の悲しき末路である。
ともあれそういうわけで僕たちは、釣りを再開するべく宿屋をあとにしたのだった。
そして釣具店での準備も整い、再び堤防に出てきた僕たち。
釣りにおいてまず重要なのは、良い感じの場所取りである。魚が居そうな場所を狙える位置に陣取るのは基本だと、以前コージが言っていた。
ただまぁ僕たちにはその辺の良し悪しは分からないので、適当に雰囲気の良さげな場所を使うつもりだが。
「今度はどこで釣ろっか?」
「あそこにゃ! あの波止場の出っ張ってる所の先っぽに行くのにゃ!」
「おぉーいいね、特等席みたい! あたしもあそこがいい!」
そうして僕が周囲を見渡していた時、ミィが良さげな場所を発見した。
なるほど、堤防から海に飛び出ている船着き場みたいな場所の先端か。確かにここなら、姪のような特別な存在にもふさわしいだろう。姪自身も乗り気だし、今回はここで良さそうだ。
というわけで話もまとまって、目的地に行こうとしたその時。
ウキウキとした僕たちの軽快な足取りは、しかしすぐに止まってしまうこととなった。
「おおっと待ちなァ! その出っ張ってる所の先っぽは俺たちが先に目ェつけた場所だぜェ!?」
「えっ?」
突然現れて僕たちを引き留めたのは、如何にもチンピラといった3人組だった。
先頭にはリーダー格らしき、やや小柄で悪人顔なモヒカンの男。その後ろには2人の仲間がいて、肩パッドを着けた筋骨隆々の大男と、ロン毛で目付きが鋭い長身の男である。
先ほどのセリフはリーダーのモヒカンだったらしく、仲間の大男とロン毛が続けて口を開いた。
「グェヘヘヘ、痛い目みたくなきゃ大人しく諦めることだな」
「もっとも、私としては抵抗してくれても構いませんがね……クフフ」
流石にこんなコテコテのチンピラなんて今時いないだろうし、何かのイベントNPCか?
いや、ロールプレイを楽しんでるプレイヤーという線もあるか……? 正直判断に困るところだが、しかし1つだけハッキリと言えることがある。
それは――コイツらの存在が、姪にとっては害でしかないということだ。
「ウチの姪怖がらせてんじゃねぇよこのチンピラどもがよォ!! テトラポットの代わりに波打ち際に並べてやろうかぁ!? おぉん!?」
「どっちがチンピラなのか分かんないのにゃ」
そう。ガラの悪い大人の男が3人も立ち塞がっているこの状況、当然ながら小さな女の子にとっては結構怖いのである。
身長134cmのロリ巨乳狐娘となった今なら分かる。厳つい顔で上から見下ろされる形になるのは、かなり割り増しで威圧感を感じるのだ。中身が大人な僕でさえこう感じるのだから、生粋の女子小学生である姪にとっては相当な恐怖であろう。
確認のため姪の方を見てみれば、実際おびえた表情で……いや案外平気そうだな? ゲームだから危険は無いと割り切ってるのだろうか。下手したら、内心ビビってる僕よりも堂々とした態度である。というかただただ状況が飲み込めてないような、キョトンとした顔だった。流石はかわいくて勇敢な姪だ、なんという胆力。そんなところもかわいい。
「おっおう……へっ、かわいい顔してなかなか言うじゃねぇか狐ちゃんよォ。だがあの特等席は渡さねぇぜェ……!」
「はぁ……もうこれ面倒やから、譲っといていいんやないの?」
「何言ってるにゃ、ピンク! ここで引き下がれるわけがないにゃ! ミィたちの業界じゃ舐められたら終わりなのにゃあ!」
「そうだよ、きらりん。男には譲れない瞬間があるんだ……!」
「あんちゃんは女の子だけどね」
「るぅちゃんそれは……そうなんだけど、今はそういう話じゃないっていうか」
何故かチンピラと釣りの場所を取り合っているという意味不明な現状に、心底どうでもよさそうなきらりんが溜め息をついた。
まぁ気持ちは分からないでもないが、姪が特等席をご所望なのだ。姪の願いを叶えることが仕事である叔父として、おいそれと渡すわけにはいかないだろう。
それにしても既に分かりきっていたことだけど、やっぱり姪の中で僕は女の子なんだなぁ……こういう時ぐらい、訂正せずにほっといてくれてもいいのだが。格好よく決めセリフを言ったはずが、イマイチ締まらなくなってしまった。
「……ほーう、どうやら引き下がる気はねェようだな。肝の据わったメスガキどもじゃねェか。だったらあの場所を賭けて、俺たちと『決闘』で勝負だァ!!」
そんなこんなで姪に痛いツッコミを入れられた僕が微妙な顔をして歯噛みしていた隙を突いて、勝手にリーダー格のモヒカンが話を進めて決闘を申し込んできた。
こんなちょっとした揉め事で、決闘とか申し込むか普通? これが剣と魔法のファンタジー風世界のチンピラか……なんというか色んな意味で、文字通り僕たちとは住んでる世界が違うな。ジェネレーションギャップ……いやカルチャーショックだったか。文化の違いが凄まじい。
「決闘って……あの決闘か?」
「アン、『決闘』っていうのはこのゲームのPvP戦闘なんかを指す用語なのにゃ。まあNPCが決闘のルールで挑んでくることもあるから、必ずしもPvPってわけでもないんだけどにゃぁ」
「あ、そうなのか。よく知ってたなそんなの」
「へぇー、ミィちゃん物知り! ところでPvPっていうのは?」
「にゃ? そっちは一般的なゲーム用語だけどにゃぁ、るぅは知らないのにゃ? それなら説明してやるにゃ、PvPっていうのは」
「プレイヤーvsプレイヤーの対戦のことだよ。普段モンスター相手に戦ってるのとは違って、人間が相手の対人戦だから戦略や有効な戦法が変わってくるのが特徴だね」
「おぉーなるほど! あんちゃんも知ってたんだ!」
「ふふん、まぁね」
「……なんかアンが得意気な顔でムカつくのにゃ」
「アンちゃんアンタ……こんな小さい子相手に張り合ったりして……」
なるほど、決闘とはPvP的なやつのことだったか。ミィが知ってて助かった。
それはそれとして、僕が分かる用語の解説は気を利かせて僕が引き受けておいた。こういう細かいところで知識を披露していくのは、姪に尊敬される上で重要な下積みだからな。あっいや、ミィに全部説明させるのも悪いと思ったから手伝っただけだが。別に手柄の横取りとかというわけではないが。
「それで結局、俺たちからの決闘は受けるのかァ? まさか今更逃げねェよなァ? ギャハハハァッ!」
「は? 逃げないが?」
「上等にゃ、3人まとめてぶっ飛ばしてやるのにゃ!」
「いいぜ、そうこなくちゃなァ!!」
「2人ともそんな簡単に乗せられて……わたしはいいけど、瑠奈はよかったん?」
「あっ……ごめんねるぅちゃん、勝手に決めちゃって。決闘受けることになっちゃったけど、大丈夫だった……?」
「ん、大丈夫! あたし決闘って初めてだし楽しみ!」
ついつい咄嗟に売られた喧嘩を買ってしまった僕だったが、きらりんに言われて姪の意見をまだ聞いてなかったことに気付かされた。
失敗したなと思いながら確認してみれば、気にしてないどころかむしろ楽しみにしていたようで一安心した。ていうか初めての決闘を楽しみにする笑顔の女子小学生って字面がすごいな。無邪気でかわいい。
ともかくそんなわけで、僕たちはチンピラたちと釣り場所を賭けた決闘をすることになった。
しかし往来の真ん中でこれだけ騒げば、流石に周りにも伝わるようで。徐々に周囲がざわめき、僕たちのやり取りを見物するように野次馬が辺りを取り囲み始めていた。
「なんだなんだ?」
「なにがあったんだ?」
「決闘だってよ」
「おいおい子供たちがチンピラに絡まれてるじゃねーか」
「釣りのための場所の取り合いだってさ」
「マジかよ大人げねーな」
「おっ? 戦うのはロリ巨乳狐娘ちゃんたちチビッ子4人組と……あれは『ゴミクズ三人衆』!?」
「本当だ、ゴミクズ三人衆じゃねぇか。アイツらまたこんなことを……」
「おい誰か衛兵呼んでこい」
「本人たちが決闘受けちまったからなぁ……外野はもう口出しできないか」
「くそっ、もう少し早く騒ぎに気付いていれば……!」
「俺はあの子たちならゴミクズ三人衆を打ち倒してくれると信じてるぜ」
「そうだそうだ!」
「ああ……そうだな!」
「よし、応援すっか!」
その野次馬たちの声から聞こえてきた情報によると、どうやら相手は『ゴミクズ三人衆』の通称で有名なようだ。
なりきりプレイヤーにしてもイベントNPCにしても、チンピラというコンセプトに対してキャラが立ってるという意味ではそれでいいのだろうが……しかし酷い通り名もあったものである。姪の邪魔をするのは確かにとんでもない悪事だが、一体何したらそこまでボロクソに言われるんだよ。
そんな風に僕が若干引いていると、ちょうどいい頃合いだろうとモヒカンが話を進め出した。
「さて、ギャラリーも集まってきたところでルールを説明するぜェ! 今回はチーム戦3本勝負、1人1回ずつ戦って2回勝ったチームの勝利だァ!!」
「3本勝負か……メンバー選出どうしよう、るぅちゃんはどうしたい? 参加する? それとも応援しとく?」
「ん、あたし参加で! せっかくだし戦ってみたい!」
「じゃあ僕、るぅちゃん、ミィの3人かな。きらりんは控えで」
「まぁそうやね。わたし一番レベルも低いし」
「ミィに任せとくのにゃ!」
さて、思いもよらぬ1対1の戦闘が決まってしまったわけだが、正直言ってしまえばチームとして負ける心配は一切していない。
というのも、僕とミィが扱う妖力による身体強化こと≪剛体≫。ぶっちゃけてしまえばこのスキル、プレイヤーが使える強化としては反則級の強さなのだ。ミィなんて野生のバッファローと1対1で殴り合えるわけだしな。たかがチンピラ如きでは相手にもならないはずだ。
ただ1つ問題があるとすれば、姪の戦いだろう。姪はあくまでもゲーム中で手に入る汎用スキルと普通の長剣で戦う、一般的なプレイヤーである。僕たちのように意味不明な強スキルなんて持ってはいない。オンラインゲームなんだから、本来はそれが普通なんだけど。
そしてその姪が戦うというのが心配で、僕が充分に実力を発揮できないのではないかという懸念も無いわけではない。ただまぁこっちは僕が姪よりあとに戦えばいいだけの話で、その辺は相談して調整すればいい。一番良いのはミィと姪が勝利して、僕の出番は無しのストレート勝ちだが。
そうやって僕たちがメンバーを決め終えたのを見計らって、モヒカンがまた話を進行した。
急かさず待っててくれてたのか、意外とコイツ律儀だな。ホントなんでゴミクズ三人衆とまで言われてるんだろう。子供に因縁つけてる時点でロクでもない奴らではあるが、その割にはなんとも態度と言動が釣り合ってないような……
「よーしガキども、作戦は決まったかァ? そんじゃあ1回戦を始めるぜェ!!」
「おいゲドー、一番手は俺様に行かせてくれや。自慢の巨体でチビガキなんてぺちゃんこに叩き潰してやるぜ」
「ギャハハハッ! そりゃあいい、期待してるぜクッズさんよぉ! おいカース、お前も次の試合の準備しとけよ!」
「クフフフ……腕が鳴りますね。子供が相手とはいえ、やるからにはもちろん全力ですよ」
あ、ゴミクズ三人衆ってそういう? もしかして周囲からのレッテルじゃなくて、それが正式なチーム名だったりする感じ?
外道にクズにカス、確かになかなかピッタリな名前ではあるが。もうキャラ名の時点でノリノリじゃねぇか、ほぼ確実に自分たちから名乗ってるだろコレ。
「それならこっちの一番手には、まずミィが行くのにゃ!」
「ミィちゃんがんばれー!」
「おっ、美少女チームからは猫又ちゃんだってよ」
「あんなデカい男に平然と立ち向かえるとか、あの子すげぇな……」
「頑張れ猫又ちゃん! 勝ったら魚やるぞー!」
「応援ありがとうにゃ! そこのオマエは魚用意して待ってるのにゃあ! ミィはマグロを所望するにゃ!!」
そうして突如始まった、チンピラとの決闘。
1回戦のミィの相手は、半裸に肩パッドを着けた筋骨隆々の大男ことクッズ。ミィは僕や姪と比べれば身長が高いとはいえ、それでも140cm台。大人と子供という例えですら生ぬるいほどの体格差は絶望感すら感じさせるが、しかしミィは余裕の表情を崩さない。
「グェヘヘヘ……余裕そうだな。すぐに吠え面かかせてやるぜ」
「オマエ知らないのにゃ? 犬と違って、猫は吠えないのにゃ」
互いに勝ちを確信した両者の、強者の風格のぶつけ合い。僕たちも含めた観客にまで、一瞬の緊張感が走る。
そして――どちらが釣りの場所に使うのか、波止場の出っ張ってる所の先っぽの権利を賭けた戦いが、今幕を開けたのであった。




