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ロリ巨乳狐娘叔父さんオンライン ‐ 美少女妖狐になったけど姪とゲームがしたい ‐  作者: 菌糸雀
第1章 朝目が覚めたらロリ巨乳狐娘になってたけどそのままゲームする
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0. オープニング


 僕の名前は飯塚(いいづか)(つかさ)。30歳童貞独身のおじさんである。


 今は今朝サービスが始まったばかりの新作VRMMOゲーム『リンクリアルオンライン』、通称LROの世界で待ち合わせていた20歳年下の姪と合流したところだ。

 このゲームはどうやって計測しているのか分からないが、リアルで勉強したり身体を鍛えるだけでもゲーム内に経験値が入るらしい。リアルを犠牲にしなくてもいいゲームとして開発中から話題になっていた。だからこそリアルとリンクしそうな名前なのだとか。


 ちなみに姪と遊ぶために始めたゲームなので、キャラクター名は『アンクル』とした。和訳すると叔父という意味の英単語である。


「えっ本当にあんちゃん!? えっアバターってそんなに元の姿から変えれるの!? 性別とか骨格とかは現実準拠って聞いたんだけど!」

「ハハハ……いやなんでか知らないんだけどね、バグかな? 気付いたらこうなってて……」


 僕のことを(あん)ちゃんと呼んでいるこの美少女小学生は姪の瑠奈(るな)。通称るぅちゃん、キャラ名は『るなちー』らしい。彼女は小さい頃から僕が結構頻繁に遊び相手を買って出ていて、あと僕が童顔だったのもあってあまり叔父と姪という関係を感じず、妹みたいな距離感で育った子である。

 そんな姪の当然の驚きにまぁそうなるわなと思いながらも、今朝リアルで起こった大事件……もとい現在進行形で頭を悩ませる怪現象に、どうしたものかと半ば匙を投げつつ遠い目で適当に流す。


「バグかぁ……バグってすごいね。ところでこの耳と尻尾って狐?」

「うんまぁ、たぶん」


 そう言うと姪は恐る恐る僕の尻尾と耳に触り、「もふもふだ」と小さく感動したように感想を溢す。


「しかも背もあたしよりちょっと低いぐらいにまで縮んでるし、髪は長くてさらさらの金髪だし、顔はかわいいし、その癖おっぱいデカイし……ぐぬぬ、あんちゃんがおっきくするんならあたしもおっきくしといたらよかった」

「ハハハ……いや自分の意思でこんな姿にしたわけじゃないからね?」

「本当?」

「うん、本当だよ」


 僕の現在のアバター、ロリ巨乳狐娘の体を値踏みするかのように見ていた姪は不意にその質問と共に目を見つめてくる。

 流石は10年の付き合いなだけある、僕はこうされると嘘をつけないのだ。この状態で嘘をつこうとすると緊張して目を逸らしてしまうからだ。


「嘘は言ってないっぽいし……じゃあ本当に大きくしたくて大きくしたんじゃないんだよね?」

「そうだよ、僕の意思は反映されてないよ」

「じゃあ別におっきいおっぱいが好きってわけじゃないんだよね?」

「……ソウダヨ」

「あっ! 今目ぇ逸らした! 今のは嘘なんだよね!?」


 死んだ目で性癖を誤魔化しながらも僕は考える。

 今を乗り切る方法ではなく、このあとのことを。

 姪に性癖が発露することなど、今の僕にとっては些細な問題と言えるだろう。


 なにせ今朝目が覚めたら体がロリ巨乳狐娘になってしまっていたのである。


 叔父として姪との約束は最優先なのでとりあえずそのままゲームの世界に来たが、現実世界ではそのまま先送りにされた問題が僕のログアウトを待っているのだ。(バグ)っているのはゲームではなくリアルだった。


「ま、今はそんなのどうでもいっか。それよりあんちゃん、一緒にチュートリアルのクエストいこっ!」


 だがそんな憂鬱な気持ちを消し飛ばすような姪の笑顔に照らされて、僕の心の曇りは一気に晴れた。


「うんっ!」


 今だけは不安な気持ちなど忘れて、姪とのゲームを楽しもう。なぜなら姪が楽しんでくれることこそ僕にとっての最上の楽しみであり、至高の喜びなのだから。

 幸い歳の近い女の子同士に見えるのだ、今までのように職務質問を恐れることもない。折角なのだから思う存分楽しんでやろう。 


 これは僕がこんなわけのわからない状況で、それでも精一杯楽しんで姪と遊ぶ物語……の、はずである。


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