清水寺なんだが?
8分ほどで清水寺に無事到着。
僕らは清水寺から見える景色を堪能していた。
緑が生茂る木々。
風情を感じる街並み。
そして、高々とそびえ立つ五重塔。
清水寺に登るだけでこれほどの景色が見られるとは思わなかった。
「清水寺ができたのは奈良時代の末期778年。高さは地上約12メートル、まあ、4階建てのビルに相当するイメージだ」
景色を眺めていると横にいた伊集院が僕に何かを言い始めた。
なんか、うんちく話が始まったな。
「興福寺の僧侶延鎮上人のちの賢心が夢のお告げの導き通り、清水寺に行った」
僕は漠然と伊集院の話を聞く。
要するに、夢の中で清水寺に行けみたいなことを言われたということか。
昔の人はよくわからんな。
行けと言われたら信じていく理論があるとすれば、ロジカルファンタジーの世界に行けと言われれば無理にでも入ろうとするというわけか。
まあ、拙者ならばその気になれば簡単にロジカルファンタジーにいけるでござるがな!
「そこで、千手観音を念じながら滝行を行っている修行僧の行叡と出会ったのが清水寺の始まりだそうだ」
あ、やっと終わったか。
伊集院は黙り始めた。
「詳しいんだな」
「当たり前だ。人間知恵袋と呼ばれた伊集院高良だからな。この世の大抵のことはここに詰まっているというわけさ」
伊集院は自分の頭を人差し指で2回叩いた。
なんだその二つ名は。
まあ、すごいんだろうがどうにも胡散臭いな。
「おいなぜ黙る!もっと俺にかまえよ!」
でたよかまってアピール。
こういうときはスルー安定だ。
「あの、さっき3つの水が流れているところがあったのですが、あれはなんですか?」
もどきが後ろから声をかける。
「3つの水?」
京都に関して知識がない僕はチンプンカンプンだった。
「音羽の滝のことか」
音羽の滝か。
綺麗な名前だな。
ていうか、しおりに書いてあったのだろうが興味がないから見ていないな。
「音羽の滝?なんですかそれは?」
「行けばわかる。お前ら、ついてこい」
伊集院は先頭を歩き、階段を降りていった。
もっと清水寺から見える景色を見たかったんだがな。
「あの野郎!本当に自分勝手なやつだ!」
「本当だよ!もっとここから可愛い女の子探したかったのに!クソッ……!!」
ムキムキが怒る気持ちもわからんでもないが、僕も少し音羽の滝とやらが気になる。
このままほっといて伊集院だけ別行動にさせて僕らが叱られるのも嫌だし。
ていうか、上条はキレすぎだろ。
そんなこんなで僕らは音羽の滝に向かうことにした。




