夢という名の幻想なんだが?
異世界からやってきた美少女に投資をしたら○○してくれたんだが?前回までのあらすじ。
「もう、このコーナーも定番ですね」
「当たり前だ。と言っても、前の章は1日で終わってるがな」
「隆さん、メタい。すごくメタいです」
投資家としての仕事はありつつも、何だかんだ日常を過ごしていた隆であった。
だが、そんな日は長くは続かなかった。突如現れたインベストからの刺客、鉦蓄の手によって、平凡な日々は終わりを告げるのであった。
涙を流すもどき。罪悪感に押しつぶされる隆。そして、焼き尽くされた天空城。彼女たちはこれからどうなるのであろうか。
鬱展開にはならないと思うので、これこらも見てくれよな!
それじゃあ本編、いってみよう!!
目に映るものは何か。真っ白で何も見えない。いや、真っ暗で何も見えないのか?真っ黒。まるで、この先に待ち受ける僕の未来みたいだ。救えなかった。救えなかった?何を?彼女をだ。彼女?彼女って誰だ?
「東條隆……!東條隆……!」
後ろから声が聞こえる。聞き覚えのある声。綺麗な艶のある髪色。振り向くとそこにいたのは天空城だった。
「天空城……!?お前、身体は大丈夫なのか……!?」
不意にそんな質問をしてしまう。
天空城は鉦蓄という男によって焼き尽くされてしまったはず……
「大丈夫……?大丈夫なわけないだろ……」
そう言うと、天空城はだんだんと近づいてくる。だが、その瞳に光はなかった。
「じゃあなんで――」
「お前がいたから私は被害を受けた……!お前さえいなければ……お前が私の未来を奪ったんだ……!!」
「違う……!違うんだ……!!僕は……!!」
天空城はポケットにからナイフを取り出し、僕の腹部めがけて刺しにかかる。避けようとするが、身体が動かなかった。
クソっ……!!こんな時になんで……!!
「ぐはっ……!!」
ナイフは腹部を貫き、大量の血を流した。1回刺されただけでこんな出血するなんておかしい。僕はその場で倒れてしまったが、天空城は馬乗りになり、今度は僕の胸を何度も刺しにかかる。
「死ね……死ね死ね死ね……!!」
「あっ……!!あっ……!!あぁっ……!!」
何度も胸を刺す。痛みは感じるのに、意識がまだ飛ばない。いや、まだ死ねないのか。なぜか、こんなことを考えてしまう。死を目前とした人はこんなことを考えたりしてしまうのだろうか。
ダメだ……!こんなことを考えては……!!ダメなんだ……!!
「うわあああああ!!」
思いっきり体を起こし、目を大きく開かせて正面を向く。正面には、肌色のカーテンがかかっており、どこか消毒液のような匂いが漂っていた。
「夢……か……」
さっきのは夢。いや、悪夢だ。当たり前だが、体に痛みはない。だが、なぜか身体は熱かった。
「目を覚ましたんですね!隆さん!」
横から聞き覚えのある声が聞こえる。その声は、ひさびさに聞いた声のような感じがする。
――横を向くと、そこにはもどきがいた。




