異世界からやってきた美少女に投資をしろと言われたようなんだが?
「うっ……」
寝ていたようだな。
椅子の上ですごい体勢になっていた。
それに、嫌なことを思い出してしまった。
まあ、もう僕には関係のないことだがな。
「うんしょっと」
一度立ち上がり、体勢を整えてから椅子にもう一度座る。
すると、なぜか椅子からバキバキと音が聞こえる。
そして、その音はだんだんと強くなり――
「うわぁ!!」
ドスンとものすごい音が聞こえ、椅子が壊れた。
僕はそのまま倒れ込んでしまった。
「いてて……」
この椅子、某有名通販サイトで頼んだ新品なんだけどな。
やっぱり、ネットだからか?
今度からは違う通販サイトで買わないとな。
僕はゆっくりと立ち上がり、立ちながらパソコンを触る。
腰が痛い。
あれ?
今日は4月25日……パソコンの日付を見ると、25日と書かれていた。
丸一日寝ていたということか。
【このパソコンはウイルスに感染しました】
「え?」
パソコンの画面にはウイルスの警告表示が現れた。
「ふっ、拙者も甘く見られたものだな。拙者には最高の部下、ウイルスバスター中将が付いているのだ!」
1万円で買っ――1万円で雇った甲斐があったものよ。
「さあ、中将。その力を今発揮するのだ!」
ウイルスを除去するというボタンを何度も押した。
「中将!?」
だが、何分か経っても中将は動いてくれなかった。
それどころか、今度はカーソルすら動かなくなった。
「おいおい、こんなのシャレにならねえよ」
こうなれば、手は一つだ。
そう、強制シャットダウン。
これしかない。
サーバーの電源ボタンを押したその時ーー
「うわぁ!!今度はなんだよ!」
パソコンの画面がものすごい光を出し、僕の目を刺激した。
目がまぶしすぎて開かない。
失明した?
失明したのか?
これから僕はどうすればいいんだ?
眼科なんて行きたくない。
それ以前に、もう一生目が開かないのでは?
「隆様!」
「ん?」
声がする?
そして、僕の名前を呼んだ。
僕はパッと目を開き、声のする方向を確かめた。
いや、開くんかい。
とかなんとか言っている場合でーー
「だ、誰!?」
机の上には白髪の美少女が立っていた。
「こんにちは、隆様!」
「だから誰!?」
少女は突然挨拶をし、またもや、僕の名前を呼んだ。
「あ、申し遅れました!親しき仲にも礼儀あり、ですよね!」
親しき仲?
この子は何を言っているんだ?
すると、少女は僕の目を見つめ、真剣な表情になった。
「私の名前はシャルロット。あなたに、投資されに来ました!」