スマホを買ってもらったらしいが?
あれから学校を歩き、約15分。
この15分でロジカルファンタジーで何ができるだろうか。
レベルアップ作業…
アイテム集め…
ギルドの人たちとの交流…
考えるだけでも山のようにある。
授業なんかもっとそうだ。
ロジカルファンタジーに役立たない話を50分も聞かされるなんて、人生でこれほど意味のないことだとは思ったことがない。
「隆さん、何してるんですか?」
僕はこの世界でうまくやっていくまじないのポーズをとった。
左手を目にかざしながら…
「喋りかけるな…今、魔力を高めている…」
「は、はぁ…」
「あははっ!相変わらず、お兄ちゃんは面白いね!」
一緒に登校していたもどきと美沙が何食わぬ顔でなぜか僕の隣を歩いている。
僕はこれからこの世界でやっていけるか心配だ…
この世界が僕についてこれていないという意味でな。
「あれ?シャルロットちゃんがカバンに入れているのってスマホ?」
スマホ?
僕はもどきのカバンを確認する。
そこには、シンプルな柄のスマホがあった。
「あぁ、これですか?これは、隆さんのお母さんが年頃の女の子は危ないからって言って買ってくれました!」
もどきは嬉しそうに言う。
不機嫌ぞよ…
我はとてつもなく不機嫌ぞよ…
「わぁ!じゃあ、学校に着いたらRISE交換しようよ!あ、お兄ちゃんもね!」
「もちろんで――」
「ちょっと待て!」
「え?」
お前らのRISEの交換は勝手にしろ。
僕が言いたいのはそこじゃない!
「なんで母さんは僕の壊れたパソコンよりも、お前なんかのスマホを優先して買ってるんだよ!」
「壊れたの今朝ですよ。スマホを買ってもらったのは昨日の夜ですから」
クソ…
母さんを出しぬきやがって…
「うわあーーーーー!!」
僕は声に怒りと悲しみを混ぜて絶叫した。
一瞬にして喉が枯れたでござるよ〜!!
「お兄ちゃん。近所迷惑だよ」
「お前が言うな!!」
そうこう言っていたら学校に着いた。
最悪なことに、こいつらのRISEの交換を待たされた上に、僕が交換しないと言ったら美沙が駄々をこね始めたせいで、渋々交換することになった。
もどきに関しては、美沙だけだと不公平だという理由で交換しろと要求され、交換してしまった。
なんてことだ…
これまで母さんすら登録せずにネット民だけでRISEを活用していた拙者のRISE海域にリアル女が不正入国するとは…
拙者、一生の不覚でござるよ〜…
とほほ〜…




