贈り物をくれたんだが?
異世界からやってきた美少女に投資をしたら○○してくれたんだが?前回までのあらすじ。
「あの、隆さん?またあの復習みたいなのをやるんですか?」
「当たり前だろう!ここから見始める人だっているんだからな!」
「そうですか…」
副業として天空城空の下着の匂いを嗅ぐことになった東條隆であったが、その道は苦難の連続だった。
だが、突如現れた転校生、上条樹や、友情を第一に考える熱い男、ムキムキのお陰で保健室に無事到達し、天空城空の下着の匂いを嗅ぐことができるのであった。
まあ、詳しくは前回の回を見る事をお勧めする。
そんなこんなで始まる新章を、とくとご覧あれ!
カチカチと鳴り響くキーボードの音。
暗闇の中、パソコンの光が目を刺激する。
毎度おなじみ、ロジカルファンタジーだ。
シャルロットたんのアバターが消えてできないと思っていたが、なぜか透明のアバターで動いている。
恐らくは、僕とシャルロットたんが紡いだ愛の奇跡…ってやつかな…
「お、龍姫さんからアイテム貰った!」
この人は、僕がロジカルファンタジーを始めてからいつもお世話になっている女性プレイヤーの龍姫さん。
お嬢様口調なのが特徴で清楚でおしとやかな人だ。
いや、これはシャルロットたんに対する裏切りではないのだぞ!
「これは…モンスターランク99のモンスター、オメガデスマクシミアンが0.1%の確率で落とす虹色の卵ではないか!?」
まさか、こんなものを貰えるなんて…
でもどうして…
僕は得意なタイピングでどうして?と尋ねた。
「あなたが好きだからですわ」
「…っ!?」
え?
僕のことが好き?
「隆さーん。学校に行く準備しなくていいのですかー?」
僕は人生初の告白に手が震えて、キーに手が定まらなかった。
龍姫さんが僕のことを好き?
え!?
え!?
「あ、コーラ持ってきたんで、これ飲んで下に行きますよ」
落ち着け、東條隆。
僕にはシャルロットたんがいる…
これ以上、彼女を失望させてはいけない!!
「たーかーしーさーん?」
だが、なんと答えれば…
ダメだ!
頭が働かな――
「聞こえてますかー?」
「うるさい!お前は黙ってろ!!」
僕は後ろにいたもどきに怒鳴りつけた。
「うわあっ!!」
もどきは後ろにダイナミックに転がり、何かが浮き上がった。
お盆とコップ?
その中にはコーラがあって…
って、こっちに降ってくる!?
身体は冷たくなり、僕の服はベトベトになった。
まあ、服ぐらい洗えばなんとかなるが…
「はっ!?」
僕は恐る恐るパソコンの方を振り返った。
「フリーズしたーーーーー!!」
画面には、さっきまで映っていたロジカルファンタジーの画面はなく、真っ黒だった。
修理費がバカにならない…
もう、ダメだ…
僕はそのまま天は召された。




