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第70回投資議会

「ただいま斬賀くん戻りました〜」


 斬賀は扉から入ると、ウインクをして敬礼をした。斬賀は前回、隆に接近し、とある任務をこなした。それは、大きな成果を果たしたといえるだろう。


「ご苦労だった。斬賀も集まったことだし、これより投資議会を始める。一同、礼!」


 龕您は一同をまとめ、挨拶をする。その場にいた鉦蓄以外の5人は一斉に礼をする。


「オイコラ! てめえら、さっさと外しやがれ!」


「では、前回斬賀が行った作戦だが――」


「聞いてんのか! 縄を解けっつってんだよ!」


 斬賀は前回の事件以降、一度も縄を解かれず、椅子に縛りつけられてした。しかし、篆の判断により、鉦蓄も投資議会の一人ということもあり、牢獄行きではなく、縄で縛られた状態での参加となった。


「うるさいぞ、鉦蓄。刑はだいぶ軽くしてやっただけありがたく思え」


「そういう問題じゃねえ! 縄を解くって約束だっただろ! おい!」


「まあいい。前回斬賀が行った作戦だが、これにより隆くんには大量の投資資金が渡った」


 斬賀は隆に勝負を仕掛け、隆は一千万円を手に入れることになった。その意図とはいったいなんだったのか。それを知るものは投資議会の6人と()()()だけだった。


「今回一千万か渡るようになった仕組みはこうだ。まず、副業にあった利益分が彼の資産になることはわかるな?」


 わかりやすくいえば、小さな副業は少量しか利益が手に入らないが、大きな副業をこなせば、大量の利益が手に入るという仕組みだ。


「そして我ら6人の関連することであれば、その利益により、膨大な資産を手に入れることができる」


「だったらなんで俺の活躍っぷりの時は、今回のような金額はあいつには発生しなかったんだ?」


 鉦蓄が言うのは、前回の火災のことだ。だがあれが活躍といえるのだろうか?


「あれはお前単独の行動だろう。投資議会が決めた動きであれば発生するんだよ」


「へえ」


「そしてこの資金、彼はどう使うのか。我々としては彼の目的とある目的のために投資をして欲しいんだが……」


 一千万といっても、現金によるもの。もちろん、投資以外に使うことも可能だ。だからこそ、投資議会にはそこの不安もあったのだ。


「大丈夫だよ。隆くんを見てきてわかったけど、今の彼はそういう人間ではない。()()()()()()()()()()()()()


「ところで龕您。そろそろあのことについて話したらどうだ?」


「あの件?」


 蘭壽が龕您に言っているのは、()()()()()()()


「玄橆のことだ。これからどうする?」


 インベストの裏切り者、玄橆。このことに関して、投資議会は野放しにできない案件だった。


「そうだな。だがこれは私自身では判断できん。篆。判断を頼んだぞ」


 篆は仮面を光らせ、龕您に判断を伝えた。


「なっ……!? だがそれでは隆くんが……!?」


 だがそれはとても非道なものであり、隆にかなりの負担がかかる。そのことから龕您は否定的であった。

 篆の仮面はさらに仮面は光る。そして、龕您は諦めることにした。


「これも定めか。隆くんには悪いが、インベストを守るためにはこれしかない。これより、新たな副業を送信する!」


 龕您はすでに決断を決めた。判断力と行動力。それが彼を奮い立たせるのだろう。この決断が正義か悪か。それは誰にもわからない。


「そして、その結果が導き出すものは……玄橆の袋叩きだ……!」


 その場にいた数名はニヤリと不気味な笑みを浮かべ、篆の決断に賛同した。反対するものはいない。彼らは本気だった。


 新たなる試練が今、隆を襲う……! 

 果たして、隆は次なる副業をクリアできるのだろうか……!!

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