表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4S  作者: 半信半疑
94/101

93 やさしいくみちゃん

 くみちゃんは、おかおがしわくちゃの、やさしいおっちゃんだ。とてもたよりになる。

 やさしいおっちゃんのくみちゃんは、あたしがないていると、あたまをやさしくなでてくれる。


「おぉ、よしよし。なみちゃん、どうしたんだい? 目が真っ赤だよ?」

「おとなりのおにいちゃんに、『おまえはぶさいくだ』っていわれたの」


 あたしはそのときのことをおもいだして、またなみだがでてしまった。

 おかあさんに、『おんなのなみだはきやすくみせちゃだめだ』っていわれてたのに…。


「なんてこった! なみちゃんはこんなにも可愛くて良い子なのに!」


 くみちゃんはすごくおどろいたかおであたしをみた。

 それからまた、あたまをなでてくれた。


「大丈夫だよ、おっちゃんがそのお兄ちゃんにきちんとお話して、なみちゃんが可愛いことを教えてあげるよ」

「ほんとー?」

「本当だとも、任せておきなさい」


 くみちゃんはむねをどんとたたいて、やくそくしてくれた。くみちゃんが、もうあえないおとうちゃんにみえた。


「くみちゃん、ありがとう」


 だれかをよびにいったくみちゃんのせなかにむかって、あたしはおれいをいった。


「おい! 話は聞いていたな!」

「うっす! もちろんです、組長!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ