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4S  作者: 半信半疑
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75 装備魔法「カチューシャ」

 ファミレスの一角に男二人。

 昨日の夜から話し続け、無言の時間が幾ばくか過ぎた後。


 朝がようやくやってきて、俺たちの眠い眼を明るく照らした。

 一限の講義の為に頭を起こそうとしていると、本田がぽつりと言った。


「カチューシャ女子って、どう思う?」

「はっきり言って、良いと思う」


 俺は即座にそう返した。


「だよな、条之内もそう思うよな」

「あぁ。しかし、あれは選ばれし者にしか装備できない代物だ」

「そうだな。下手をすれば、違和感しかないからな」

「違和感というか、異物感だな」


 身に付ける者を選ぶんだ、カチューシャってやつは。


「その点、うちの妹は絶対似合う」

「静香ちゃんか…。そりゃ、あの子は似合うだろうな」


 あたりまえだ。静香はもはや、似合う似合わないの領域を超えているんだ。

 いうなれば、そう、あいつは女神って奴だ。

 完全無欠の女神さまなんだ。


「あ、いたいた。本田君に条之内君、おはよう」


 語り合っているうちに、結城がやってきた。

 昨日の夜、電話で約束をしていたのだ。一限の講義は一緒に向かおう、と。


「おぉ、結城。おは…」


 そこまで言って、俺は言葉を失ってしまった。

 結城が、結城がカチューシャをしている。


「あぁ、気づいちゃった? そうだよね、気づかないはずがないよね…」


 安子に無理矢理つけられちゃってさ、なんて言う結城。


「おい、本田」

「あぁ、条之内」 


 カチューシャは人を選ぶが、こいつは…。








「「アリだな…」」


 遊戯王の香りがする?

 ワイトもそうおも……

 いや、わからん。ぜんぜんわからん(´・ω・`)

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