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51 壊される静寂、連鎖する爆音
平日の午後。
静かな教室で、黙々と勉学に励む生徒たち。
しかし、そんな静けさは唐突に終わりを告げた。
まず初めに、一つの爆音が生まれた。
その音は、直前の静けさも相まって、かなり大きく響いた。
それから始まる爆発のオーケストラ。
原因は分からないが、誘爆のようなものだろうか。
実際の状況を簡単に説明すると、次のような感じになる。
「ぶぅえーっくしょい!」
「くちゅん」「ぶっしゅ」「ぅえーっくしゅん」「ばほー」
「ぶふぇ」「ぶっちゅん」「ぐぅっわしゅ」「えくちゅ」
「くしゅん」「うぇっふ」「うっふ」「チュパカブラっ」
「べっしゅ」「ざっしゅ」「がっしゅ」「ゴッホ」
「っちゅえしゅ」「どびっしゅ」「ばきゅらっ」「どこらっ」
お気づきの方もいるだろうが、真実とは得てしてそういうもの。
つまり、爆音とはくしゃみのことだった。
・「えてして」…[副]ある事態になる傾向のあるさま。ややもすると。ともすると。とかく。えて。(出典:デジタル大辞泉)
例)幸福とは得てして誰かの不幸だ




