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4S  作者: 半信半疑
31/101

30 砂糖回収課

 砂糖がどうやって生まれるか、知ってるか?


『知らない』


 …そうか、知らないなら教えてやろう。


 あのベンチを見てくれ、何が見える?

 正直に答えてくれ。


『カップル』


 …それは本気で言っているのか?

 お前の素直な気持ちを言葉にして欲しいんだ。


『人前で恥も外聞もなく、愛を囁き合うバカップル』


 そ、そうだ。お前の言う通りだ。

 あそこに見えるのは、バカップルだ。


 そして、彼らが放つあの空間を、私たちは『甘熟かんじゅく空間フィールド』と呼んでいる。

 いいか、あのバカップルをよく見ていろ。


『奴等、接吻をしてやがる! なんて破廉恥な!』


 なんてうらや…、ゴホン。そうだな、とても破廉恥だ。


 しかし、今注目すべきはそこじゃない。

 ほら、見えるか? 奴等の頭上だ。


『何か、粉みたいなものが飛んでる』


 見えたか。あれが私たちが回収しなければならない砂糖だ。

 いくぞ新人、遅れるをとるなよ!



◇◆◇



「そういえば、今日は新人と隊長が組む日だったな」

「独り身にとって、辛い光景を見なければならないんだな」

「仕方ないだろ。それが私たちの仕事だ」

「そうだな。まぁ、『甘熟空間』を邪魔できるのがせめてもの救いか」

「あれがなければ私は血を吐いていた」


「「あっはっは」」


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