プロローグ
~プロローグ~
爆発音がそこらじゅうから鳴り響く。現在ここ「ズラコロク帝国」は、最近勢力を上げつつあった「ワズバーン王国」の奇襲をうけていた。城の会議室では、緊張感があたりを沈黙させている。
「手遅れになる前に、宝の封印を解きましょう。」
一人の男があせりつつ言う。
「いや、だめだ。そんなことをすれば、周りの国や外の世界にも被害がでる。」
一番大きな椅子に座る男、帝王がゆっくり言う。
「ではどうするのですか。帝王様。」
次は女が言う。
「宝の力を封印し、人間界へ飛ばす。記憶も消す。それでいいだろう。」
「!」
会議室がざわめく。
「ということは、この国の力を全て使い果たすきですね。」
背の高い男が聞く。
「ああ。すまん、みなのもの。が、しかし。これも宝を守るため。許してくれ。」
帝王が頭を下げる。するとその時。
「!!」
大きな爆発音がする。軍が近くまできている証拠だ。
「魔力を持つものは儀式場へ!残りの者達は儀式場に敵をいれないよう守れ!そしてリン。」
「?はい!」
「お前には宝の見張り役を命じる。一緒に行け。」
リンと呼ばれた少女はいきなり言われ、少し驚いたが。
「はい!言ってまいります!」
そして帝王とリン、数人の者が奥の部屋に行った。
「帝王様。転送の準備ができました。」
「よし。リン。宝を頼んだぞ。」
「はい!」
宝と呼ばれる大きなカプセルとリンは、魔方陣の上に立つ。その周りに人が並ぶ。そして魔方陣に手をおく。
「転送!!」
帝王の合図とともにカプセルとリンは消える。すると、
「城の門を突破されました!もうもちません!!」
声が聞こえる。それを聞くと帝王は、
「さて、最後に暴れてみまるかの。」
そう言って、静かに歩き出した。