第二章「精霊タケシと謎の女戦士ユリカ」
異世界クシルガルドでの串バトル大会の開幕が間近に迫るなか、殿様こと松平源之助は、頼れる仲間を得ることとなった。
■精霊タケシとの出会い
源之助が草原で修行していると、突然青白い光が降り注ぐ。
「殿、拙者は精霊タケシと申す。余の力、貸し申そうぞ!」
青白い妖精のような姿だが、言葉遣いは江戸弁。
「我が殿、名古屋の焼き鳥とともに蘇りし伝説、今こそ異世界の串使いとなれ!」
串に宿る秘めた力を解き放つ術を授けるという。
「ありがたき幸せよ!タケシ殿、今こそ共に戦おうぞ!」
■謎の女戦士ユリカ
その翌日、城の市場で遭遇した美しき女戦士。
長い銀髪、鋭い瞳、そして片手に長剣を携える。
ユリカは異世界の騎士団に所属しながらも、どこか謎めいた雰囲気を漂わせていた。
「なにやら異様な武器を持つ者を見かけた…あんたが噂の“串の化身”か?」
「そうじゃ、我こそは殿様松平源之助。名古屋より転生せり伝説の串使いじゃ」
「面白そうね。私も参戦するわ。あなたの背中、守るものとして」
こうして、異世界の戦いへ向け、奇妙な三人組が結成された。
■訓練と絆
訓練の日々。
串の扱いは全く異世界では前例がなく、仲間たちも最初は戸惑う。
しかし、タケシの術で串に炎を纏わせ、ユリカの剣技と融合させることで、想像を超えた破壊力を発揮。
「この串、まさに神器じゃ!」
ユリカも次第に信頼を寄せ、笑顔を見せる。
「あなたとなら、この異世界でも勝てるかもしれないわ」
■決戦前夜
大会開幕前夜。
草原の焚き火のそば、三人は語り合う。
「余の夢はただ一つ、再び串の力で世を焼き尽くし、泰平の世を作ること」
「我らも共に歩む」
こうして、殿様と仲間たちは運命の串バトル大会へと歩みを進めた。