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プロローグ「串とともに転生せし殿」
天下泰平を焼き鳥で治めた男、松平源之助――
令和の名古屋で、国と世界を串で一つにした彼は、時空の導きにより光の中へ消えた。
気づけば見知らぬ大地。
目の前に広がるのは、無数の星が輝く夜空と、二つの月が浮かぶ広大な草原。
背後からは獰猛なオークの咆哮が響く。
「……む、これは異界か」
腰に携えし愛刀の隣に、なぜか手に握られているのは、
かつて焼き鳥で天下を治めた神器――“神串・ねぎまノ串”。
「串は、異世界でも強し!」
振りかざせば、串先に赫く炎が宿り、三匹のオークが一瞬で炭化。
「これぞ、串の力!」
こうして殿様は、異世界にて伝説の串師として覚醒するのだった。