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魔装変身 レビルオン  作者: 川端 大夢


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愛の巣を作ろう! (2)

「やっぱりね。夫婦の営みって、立派な生活の基礎だと思うの。しっかりした営みがあった次の日の、身体と特に心の充実感が違うわ!だから、そのために私たちの愛の巣を作ろう!」


 人目に付く所で臆面もなく欲望まみれの目標を宣言するナディの横で、レオンは下を向いてもうこれ以上赤くなるところはないくらいの顔をしていた。


「分かった。分かったから、ナディ。もうちょっと声を小さくして。僕、は、恥ずかしいよ……お願い。」


 うつむくレオンの態度と頭を抱えるエイムの表情から察したリアは、咳払い一つで自分の感情を一度、表情から消してエイムに尋ねた。


「ナディ様のおっしゃることはよく分かりましたが、そんなに簡単に借家など見つかるものなのですか?」


「一旦はギルドに聞いてみるか?パーティーで根城を作るってよくある話だから。」 


「私は不思議とこの宿だとよく眠れるので、今のところ不満もありませんので、もしギルドで紹介してもらえるのであれば、ナディ様とレオン様、二人で午後から内見でもしてこられてはいかがですか?」


 よく眠れるというリアの言葉を聞いて、ナディが舌を出したのをエイムは見逃さなかった。

 熟睡できるのは宿のおかげではなく、いつも一緒に泊まるナディという小悪魔の仕業だと、リアが気付くことはきっとないだろう。


 ただ夜の営みという動機は欲望まみれでも、ナディの言うことはもっともなので、とりあえず四人で早速、ギルドに行ってみると、まだ午前中ではあったが、手続きをしたナディたちの早くも登録証ができあがっていた。

 ギルドの機能もここ一ヶ月くらいで急速に回復しているのだろう。


「リアさんはスカウト(斥候)ってことにしたんだ。」


「私、魔法は使えませんし、武器の扱いも得意ではありませんし。レオン様は聖職者で、ナディ様はエイム様と同じ魔術師なんですね。」


「お兄ちゃんほど、色んな魔術は使えないけどね。」


 ナディの場合、種類や魔力以外の問題があるのだが、あれが魔術であることは間違いないので、魔術師と言っても間違いではなかろう。そう思いながら、エイムは自分のブロンズクラスの登録証を眺めていた。


 実はエイムは直近で、何度かマルタに来たときに登録は済ませていたので、今回、マルタについてすぐすぐ登録証は発行された。

 しかし、先般、返り討ちにして捕らえた盗賊どもを、村の衛兵 カノンに引き渡したあと、その中に手配されていた盗賊が二人いることがわかり、カノンから顕彰状を受け取っていた。それを提出すると、ギルドからブロンズへクラスアップした登録証を再発行されることになったのだ。


 ランクを記載した部分が白く空白になっている、いわゆるホワイトランクとかノービス(初心者)ランクと言われる新品の登録証を、互いの見合いながら女子三人で盛り上がっているのを尻目に、エイムはこれでやっと依頼を受けられると、張り切り気味で依頼が張り出されている掲示板を見にいったが、そこで現実を思い知らされる。


「草刈りばっかだな。」


 追ってきたリアが、そうつぶやいたエイムに聞いてきた。


「草刈りってどんな依頼なんですか?」


「薬草集めのこと。採りに行く場所さえ間違えなきゃ、危険も少ないしな。これならノービスでも受けられる。だが……」


 エイムがブロンズクラスになったので、ブロンズの依頼も受けられるのだが、初めから無理はしたくなかった。


「害獣駆除、村の警護。人捜しに……あとはゴブリン退治ですか?」


「リアもそうだけど、ナディも初めてのクエストになるからな。戦闘になる可能性があるものは極力避けたい。」


「エイム様は、やはりお優しいですね。」


「ついてくることを了承したのは、結局、俺だしな。なにより大事な俺の嫁さんだからな。」


 リアはナディとレオンのことをうらやましく思いながら、そんな会話をかわしつつ、エイムと一緒になって熱心に依頼が張り出された掲示板を端から丹念に確認していった。


「お兄ちゃん、借家を仲介してくれる人、紹介してもらったよ!これからお姉ちゃんと見てきていい?」


「レオン、ナディを頼めるか?」


「もちろん。エイムは安心していいお仕事、探して。夕飯食べるまでには帰ってくるようにする。」


「二人とも、気を付けてな。」


 ナディとレオンは、エイムに手を振ってから二人で腕を組んで、ギルドを後にした。


「ところで……さっきの話の続きなのですが、薬草採りって、そんなにお金にならないんですか?」


 リアがずいぶんと薬草採りに食いついてきた。

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