いつ出てくんだい? (1)
「二人とも、いつまで寝てるの?」
「あ、ナディ。おはよう。」
そう答えたエイムの声で、腕枕されてエイムに寄り添っていたレオンも目を覚ました。
「エイム、おはよう。」
目を覚ましたレオンは、キスをねだるようにエイムに顔を近づけてきた。
「はい、お姉ちゃんもおはよう。」
「えっ!きゃっ!ナディ?!」
寝たまま振り返って、目の前にいるエプロン姿のナディを見たレオンはびっくりして飛び起きて、部屋を出て行こうとした。
「待って!お姉ちゃん!まだ裸よ!」
「きゃあ!」
ベッドから剥ぎ取った毛布で前を隠したレオンだったが、その後ろでまだ横になっているエイムからは、その大きくてもしっかり引き締まった子鹿のようなお尻がまる見えで、エイムはそれをずっと見つめていられた。ベッドから跳ね起きたときにおっぱいが揺れて弾む様も最高だった。
「お兄ちゃん、朝から顔がすっごいいやらしいよ!お姉ちゃんのお尻、眺めてないでもういい加減、起きて!」
「きゃあ!エイム、すけべ!見てないで言ってよ!」
お尻を隠そうとしても片手では隠しきれないことに気付いて、そそくさと奪った毛布を身体に巻き付けて、脱いだまま床に散らかっていた自分の服を抱えて、レオンは部屋を出て行った。
「まったく、またがっついたんでしょ。」
「いや、そんなことは……」
「ま、いいよ。お姉ちゃん、すごく幸せそうな顔してたし、お兄ちゃんに甘えることもできるようになったみたいだし、お兄ちゃんにしては合格!ご褒美♡」
そのままナディがエプロン姿のまま、エイムの抱きついてきてつよーいご褒美をくれた。
「今日は大掃除です!」
朝ご飯を食べ終わったエイムとレオン、そして、一緒にお茶を飲んでいたリアを前に、ナディが宣言した。
「もう村を出て行くんだぞ。わざわざうちの掃除なんてしなくても。」
「だめ!人が住まない家はすぐだめになるのよ!エレノア ママの家をだめにできません。一応、マイア ママには頼んでいくけど、私たちが村に帰ってきたときに身を置く所も絶対必要だし。うちの村、宿屋なんてないんだから。」
ナディの言うことにみな納得した。
「お姉ちゃん、私の荷物を持ってくるのを手伝って。その間、リアさんには悪いけど、先にダイニングの掃除を一人で始めといて。お兄ちゃんは、自分の部屋と納戸の整理!私とお姉ちゃんは、エレノア ママの服とかを納戸にしまって、部屋は私とお姉ちゃんで使わせてもらうから、帰ってきてから二人で整理します。」
リアも含めて、ナディの手際の良さに素直に皆、うなずいて、ましてや誰も異論など唱えなかった。
「それじゃあ、少し開始が遅くなったけど、全員行動開始!」
ナディの号令一下、それぞれの持ち場に散っていった。
そうして、エイムは自分の部屋に戻った訳だが、そのまま呆然としていた。そこそこ綺麗だと思うんだが……と、いつも見ているミネルバの仕事場を思い浮かべ、それと比較しながら、そう思って、どこから何に手を付ければいいのか思い悩んでいた。
そこにナディからの指令が後ろから聞こえた。
「お兄ちゃんは、まず書棚の整理!一度、全部出して、書棚ごと部屋の外に出して、ここに置いて。」
「なんで?」
「ママから結婚祝いが届くの。何が届くかはお楽しみに♡」
その口ぶりからナディは何が届くのかは知っているようだった。なら心配ないかと思いつつ、ただその時、浮かべていたナディの笑みがどうも小悪魔的で、エイムには気になった。
そして、夕方、届いたものは、エイムの想像も及ばなかったものだった。




