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6話 一刀両断




 急発進、急停止、急加速、急旋回。圧倒的なスピードでドラゴンを圧倒するZa-1とアルター、この二転三転する状況の中でZa-1の赤い瞳は薄く輝いていた。



「硬いね、あんまり効いてないみたい」


 扇状に放たれたブレスを上に避け、その頭に魔槍の最高火力をぶち込むがあまり効いていなかった。


「なら、メアリーに貰ったアレの出番だよね」


 尻尾による薙ぎ払いを横に避け、空中を高速で飛び回りながら彼女は呼び出した。


「MC対物理魔装・一刀両断剣!」


 すると赤い魔力光を放ちながら大きな魔法陣が現れ、アスターよりも大きな大剣をそこから引き抜いた。


「ははっ、行くよ!?」


 アルターの全ブースターを使った直線加速に対し、ドラゴンは極太ブレスで返す。


「《ディスチャージ》」


 その言葉により一刀両断剣の能力が解放される。赤い魔力光は赤黒く染まり、その刀身を包み込んで行く、高密度の魔力を内包している為、とんでもない破壊力となる事だろう。


「断ち切るよ!」


 彼女とアルターに迫る極太ブレス、これをあえて避けずその剣を振るう、それは信じられない事にたったの一振りで極太ブレスを断ち切っていた。


それどころか、、、、


「うわぁ〜〜、まさに一刀両断だよ!」


 その余りの威力に奥にいたドラゴンすらも一刀両断していた。その切り口は鋭く滑らかでドラゴンは断末魔すらあげる暇も無く朽ち果てていた。


「頭から尻尾の先まで綺麗に切れてるよ、もしかして私、天才?」


 彼女は頭をコテンッと傾けて疑問を口にする。

 それに対して太腿に乗るモキュが答えるように揺れた、


「そうだった報告しなきゃだよね」


 ハッと思い出したように可愛らしい仕草を見せ、慌てて司令部へ報告をしようとした時だった。辺りが急に薄暗くなり静かになる。



『矮小で卑劣な人間共め、よくも我が眷族を倒してくれたのう』


 途轍もないプレッシャーと共に、漆黒のドラゴンが現れた。その体躯は明らかに先のドラゴンより大きく、先のドラゴンが15メートルのアルター3体分なら、この漆黒のドラゴンは9体分は有るだろう。


「ドラゴンって喋れるんだね」

『当たり前だ、古くから生きている我ぐらいになれば造作もないことよ』


 強大で絶大で膨大で、その存在の大きさに全ての生き物が圧倒されるだろう。だが彼女だけはなんの影響も無いようだった。


「お喋りはもういいよ、早くやり合おうよ」


 Za-1は恐れない、敵がどんなに凶悪で強大であっても決して。何故なら彼女の存在意義は戦う為にあり、戦いから逃げると言うことは死と同義だった。


『ほぅ、矮小な人間にしてはいい心意気だのう。特に虚勢ではなく本心からなのが気に入った』


 全く怖気付かない彼女を気に入ったのか、漆黒のドラゴンはご満悦だ。


「じゃあもういいよね? いくよっ」

『若者はせっかちじゃのう』



 こうして圧倒的な体躯を誇る漆黒のドラゴンとZa-1の戦闘が始まったーー。

社会人ですが今後とも高頻度で投稿できるよう頑張りますので、面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!!

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