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白雪へのマッサージ

切りが悪かったのでちょっと短いです。

伊織の家まで到着し、鍵を開けて中に入る。

久しぶりに伊織の家に来た白雪は上機嫌である。


「ん~、久しぶりだな~伊織君のお家」

「そういえばそうだな、最後に来たのは高校二年の時だったか?」


確か受験で忙しくなるからその前に遊びたいということで、伊織の家でちょっとしたパーティーをしたことがあった。

その時既に伊織の両親は海外で仕事をしていたので、今のように伊織と二人っきりでパーティーをした記憶がある。


廊下を進んでリビングに入る。

机の上に買ってきたケーキを置きソファーの方へ移動する。


「ん、ケーキ...」

「ちょっと待っててな?先にマッサージの検証をするから」

「ん、分かった」

「ごめんねシアナちゃん」


シアナは分かったと口にしながら、食べたそうに机の上に置かれたケーキの箱を眺めている。

なるべく早く食べさせてあげたいので、早速始めることにした。


「じゃあソファーに座ってくれ」

「はーい。よろしくお願いします先生!」

「はいはい」


伊織はソファーの後ろに回り込み、白雪の肩に手を置く。

そしてマッサージを開始した。


伊織が手を動かし始めるのと同時に、何か温かいものが白雪の中に流れ込んでくるのを感じる。


「どうだ?」

「んっ、気持ちいい...(これが伊織君の霊力かな?)」


マッサージの気持ちよさに負けないように注意深くその霊力を追っていると、自分の中の霊力と絡み合い、結合している様子が伺えた。


「あふぅ(凄い...本当に霊力がドンドン上がってるよ...)」


伊織が手を動かすたびに霊力が流れ込み、その分自分の霊力が増えていく。

普通の人であれば、霊力を消耗すると激しい倦怠感を感じる。

しかし伊織にそんな様子は無く、黙々とマッサージを続けている。


「あっ、んん(伊織君の霊力は多いと思っていたけど、こりゃ予想以上に多いのかも)」


伊織の霊力がドンドンと白雪の中へ流れ込み、それにつられて気持ちよさが上がっていく。

白雪は自分の意思とは関係なく息が上がり始めた。


「はぁ、はぁ」

「大丈夫か?」

「んっ、大丈夫だよ、続けてっ?」


その様子が少し心配になった伊織であったが、クシナもシアナも同じような状態だったのでひとまず気にせずマッサージを続けていく。

しかし自分の好きな相手が息を荒げている姿を見て、伊織は意識をそらすのに必死だった。


「(これヤバいな、無意識を意識するんだ久遠伊織、お前ならやれるぞ)」


そろそろ無我の境地にたどり着けるのではないかと考え始めたころ、三十分が経過した。

白雪の肩から手を放し、様子を伺う。


「はぁ~、はぁ~。す、凄かったよ伊織君...」

「そ、そうか。とりあえず水を持ってくるよ」


その光景を見ずに言葉だけ聞くと非常に危険な言葉を白雪が発したので、ドキドキとする伊織であったが逃げるように台所へ避難した。

そして水をコップに注ぎ白雪に差し出す。


「んく、んく、ぷはー!ヤバいねこのマッサージ」

「それで霊力の方はどうだ?」

「ちょっと待ってね?」


伊織に霊力の事を尋ねられたので白雪は目を閉じて自分の中に意識を向ける。

すると五割程度霊力が増えていることが分かった。

目を開けた白雪はニヤリと笑いかける。


「今日から私は、スーパー白雪だっ!」

「どういうこと?」


白雪はたまによくわからない発言をする。

言葉の意味は理解できなかったが、おそらく霊力が上がっているのだろうと予想できた。


「すっごく霊力が上がってるよ、今までの訓練が馬鹿みたい」

「そうなのか、白雪でも上がるんだな」

「無事に霊力上昇の確認も出来たしケーキ食べようよ!」

「そうするか、お待たせシアナ」

「ん!早く食べる!」


三人分の食器を出してケーキを箱から取り出す。

お皿に移した後、席についてケーキを食べ始める。


「ん、このケーキも凄く美味しい」

「お、本当に美味しいねこのケーキ。私も偶に買って帰ろうかな?」

「そうだろう?結構美味しいんだよなあそこの店」


三人でケーキを食べていると、ふと白雪が話し出す。


「ねぇ伊織君、あのマッサージについてなんだけど、しばらく秘密にしておいた方が良いよ」

「ん?どうしてだ?」

「霊力はね?退魔士にとって本当に重要な物なの」


退魔士は霊力を霊術や札術に用いて消費する。

そのため、退魔士の実力はほとんど霊力の大きさで決まると言っても過言ではない。


「それで霊力は鍛えるのが凄く大変なの。毎日毎日地道に努力してやっと少しだけ上がるような感じなんだよ」

「ふむ」

「普通はそんなに大変なのに、伊織君のマッサージを一回受けただけで凄く増えたんだよ?」

「あ~なるほど、この能力を狙われるかもって事か?」

「正解、だからしばらく秘密にしておいた方が良いと思うよ」


なるほどと伊織は理解した。

もしこの事が他の退魔士達に知られた場合、伊織が男ということも含めて接触してくる人が爆増するだろうと予想される。


「分かったよ、しばらくは誰にも言わないようにする」

「うん、私たちの秘密だね?」


そして白雪がケーキを食べ終わると、そろそろ良い時間となっていたので帰る支度を始める。


「送っていこうか?」

「ううん、大丈夫。こう見えても私強いから」


玄関で見送る準備をしながらそんな話をする。


「いざとなったら霊術使って逃げるから大丈夫だよ」

「そっか、分かった。でも気をつけてな?」

「うん、それじゃあまた明日ね?」

「あぁ、また明日」


そうして白雪は伊織宅を後にした。







そういえば昨日ノットフェスに行ってきました。

ライブで見る生スリップノットの貫禄が凄くて最高でした。

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