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コンポタが好きな理由

ユウヤがコンポタ好きになった理由。

実際、和食が好きそうなのに（というより実際和食派）コンポタが好きな理由は落ち込んでいた時にエレンがくれたからです。

「そういえば、なんでユウヤさんはコーンポタージュが好きなんですか？」

　突然スズエに聞かれ、ユウヤは「そうだね……」と思い出す。

　ユウヤの実家は、和食が主だった。もちろんユウヤ自身も和食が好きだったため、文句などなかった。

「ユウヤ、おいで」

　ある日、下を向いたまま歩いているとエレンが声をかけた。彼の方に行くとホットの缶を渡された。それがコンポタだった。

「これは？」

「コーンポタージュって言うんですよ。よくおじいちゃんが作ってくれたんです」

　ユウヤはキョトンとしていたが、それを開けて飲んでみるとかなりおいしかった。兄を失った虚無感に包まれていたユウヤにとって、それはとても温かく優しいものだった。

「それから、コンポタが好きになったんだよね」

「そうだったんですね……」

　本当に、あの時はエレンに助けられたとユウヤが笑うと、つられてスズエも笑いかけた。