割と思い付く残酷なネタ (ランorユウヤ編)
ユミを助けようとしてスズエが棺の中に入ってしまった想定の話。
ラン編も含まれているので登場人物が少ないです……。そしてつらい……。
「ユミさん!」
スズエが怪物に捕まったユミの腕を掴み、みんなの方に突き飛ばした。
「……え……?」
しかし、バランスを崩してしまい、スズエはグリーンの棺の中に入ってしまった。
そのまま、蓋が閉じてしまう。その途端、スズエがパニック状態になった。
「い、嫌っ!暗いよぉ!怖いよぉ!」
ドンドンと、石の蓋を叩くが無意味だった。しかし、暗所恐怖症であるスズエにそのことを考える余裕がなかった。
怪物が、刃を振り下ろす。
「ひっ!嫌だ!怖い……っ!足が……動かない……っ!」
その言葉と同時に、棺の中から何かが出てきた。
血、だ。
それを認識した瞬間、中がどうなっているのか分かってしまった。
「やだ……!助けて……ユウヤさん……」
その声を聞いた瞬間、ユウヤは現実に戻ってきた。近くにあったスコップを持ち、
「これ以上……!スズエを傷つけるなぁ!」
怪物の頭めがけて、強く殴った。
怪物が消え、ユウヤは棺の蓋を開ける。
「……あ……ユウヤさん……」
棺の中は大惨事だった。左足は切断されていて、右足も動きそうにない。
「……ユウヤさん……寒いよぉ……」
それを聞いて、ユウヤは血が付くのも構わずスズエを抱きしめる。
「大丈夫、すぐ手当てして……」
「無理だよ……この出血量じゃ、もう……」
スズエは震えていた。ユウヤは少しでも温まることが出来るように自身のマフラーをスズエにかける。
「ねぇ、ユウヤさん……手、ギュッてして……」
「……っうん……っ」
ねだられ、ユウヤはスズエの手を握る。スズエは力なく笑った。
「えへへ……あったかい……」
「スズエさん……」
「ごめん、ね……最後まで、守れなく、て……あり、がと……」
そこまで言って、スズエは力尽きた。
ユウヤはスズエを抱きしめながら、涙を流した。
「……っなんでだよ!なんでスズエが死なないといけないんだよ!この子は、ボク達とは違ってただ巻き込まれただけの女の子だろ!死ぬ必要なんてないじゃないか!」
それは、魂の叫び声に、慟哭に、よく似ていた。
「なんで兄のボクが生き残るんだよ……っ!」
大事な、いとこの妹。彼女を守るために、ここまで生きてきた。その結果が、これだ。
ユウヤはただ、ただ涙を流し続けていた。ランがユウヤの隣に来て、その背を撫でる。




