あ、これまったく意識してなかったな
手を握るスズエとユウヤです。
スズエ編、ラン編のどちらか想定で書いています。
「おー……大きい……」
スズエがユウヤの手と自身の手を重ねながら目を輝かせていた。どうやら興味を持ったらしい。
「……そりゃあ、ボク一応男なんだし、当たり前でしょ……」
頬を染めながら告げると、スズエが固まった。
「……男……」
「うん」
まぁ、女顔に見えるのは認めるけれど。
「……男の、人……」
みるみるうちにスズエの頬が赤くなっていく。
「―――――――――!」
どうやらようやく認識したらしい。
(あ、これ今の今までまったく考えていなかったな)
それを悟ったユウヤは苦笑いを浮かべていた。
しばらくうずくまっていたスズエだったが、不意にユウヤの方を見て「フフッ」と微笑んだ。……久しぶりに見た笑顔だ。
「どうしたの?」
「いえ、よくシルヤにもやってもらってたなって思って。……あの子の手を握ったら、安心したんです」
それを聞いて、ユウヤは優しくその小さな手を握った。
「ゆ、ユウヤさん?」
「……いつでも、こうして握ってあげるよ」
その言葉にキョトンとしていたが、嬉しそうに「……ありがとう」と微笑んだ。




