お出かけ マイカ・ゴウ編
唯一の公式カップル編です。
スズエちゃん、甘いものになると結構食べるのね……。
こちらも平日の夜。マイカが行きたいと言っていたレストランに向かう。
「ゴウさんは大丈夫だったんですか?」
「今は試合がないから大丈夫ぜよ」
「二人とも、こっちこっちー!」
マイカが連れてきたのは高級ビュッフェ。確かにクリスマスにちょうどいいだろう。
「スズちゃん、たくさん食べてねー!私達の折半だからさ!」
「そうしましょうかね。こういうところ、滅多に来ること出来ませんし」
スズエが笑うと、「きさん、どんだけ食うつもりじゃ……」と冷や汗を流した。
「大丈夫!時間内には食べ終わらせるから!」
「そうですよ、デザートは別腹です」
「スズエまで……」
ゴウが場所取りをしておくから先に取って来ていいと言ってくれて二人で真っ先にデザートのところに向かう。
「……あいつら、ホントに甘いもん好きなんじゃな……」
ゴウは苦笑いを浮かべながらそれを見ていた。
五分後、皿にたくさんのケーキやシュークリームなどが置かれていた。
「……本当にそんだけ食いきれんのか?」
「大丈夫です、いけますので」
「スズちゃん、それをいつもの食事で出そうよー」
モグモグと食べ始めたスズエを見て、ゴウは自分も取りに行く。
そうして戻ってくると、スズエはすでに食べ終わっていた。
「あ、おかえりです」
「早いな……」
……本当に別腹なのだろう……。
そう思い込むことにした。もう一度取りに行ってしまったスズエを見送り、マイカの方を見る。
「マイカはここでよかったんか?」
「うん!スズちゃんも楽しんでるみたいだし、ゴウさんもいるし!」
マイカは幸せそうにケーキを頬張っていた。
……二人が幸せならいいか……。
ゴウは小さく微笑んで食事を取っていた。




