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祈花兄弟は案外ブラコン
ここの作者のキャラ、シスコンブラコンが多すぎない?
「ユウヤ、構えー」
「離れろバカ兄貴」
シンヤが弟に絡んでいるところを見て、スズエは小さく笑う。
「なんだかんだ仲良しですよね」
「こいつと?」
「酷いぞユウヤ、兄さんはこんなにお前が大好きなのに」
「うっさい黙れ」
「やっぱり仲良しですね」
主君に言われ、ユウヤは「うー……」と頬を染める。
「ユウヤも兄さん大好きだろ?」
「うっ……」
「そうだよな?」
「ば、ばばば馬鹿!」
恥ずかしさのあまり、ユウヤは走って逃げてしまった。
「あーあー、ちょっとからかいすぎたな。あの性格は変わってないんだなぁ」
「それ、詳しく」
「ユウヤは恥ずかしくなって耐えられなくなったら逃げ出しちゃうんだよ」
「そうなんだ」
案外可愛いことがあるんだなぁとスズエはほのぼのしながらその話を聞いていた。