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初めてのお酒
スズエ達が初めてお酒を飲んだ時の話。
ランは若干弱そう。
「スズエ、シルヤ、お酒飲みますか?」
エレンに言われ、「あ、もう飲めるのかー」とケイが気付く。
二十歳になったのだが、何せ仕事で忙しかった身。だから酒を飲んだことがなかった。
「いいな!スズ姉、飲もうぜ!」
「え、いや、嫌な予感しかしないんだけど……」
スズエのその予感は的中する。
「すずねえー」
「すずえー」
「離れなさい酔っぱらい二人」
そう、シルヤはアルコールに弱かったのだ。ランも多少弱いが、シルヤはそれ以上だった。
「ほら、エレンさん。スズエが困っていますよ」
「いやですー。はなれませんー」
……これは大変だ。
スズエは苦笑いを浮かべながら、兄弟に挟まれていた。