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ユキナの誕生日
思いっきり忘れていました(汗)
今日はユキナさんの誕生日です。ご年齢は……聞いたらダメですよ。
「ユキナさん、お誕生日おめでとうございます」
スズエに言われ、ユキナは「ありがとう」と笑う。
「ユキナさんって何歳なんですか?」
「スーズーエー、女性にそれ聞いたらダメだよね?」
スズエの頬を引っ張ると、「ごめんなさーい」とジタバタさせながら謝る。
「まったく……まぁ、普通の人間の年齢じゃないってことだけは伝えておくよ」
ユキナが苦笑いしながら告げると、「これ、プレゼントです」とスズエが渡す。
「これは……」
「髪飾りです。着物に似合うかなって思って」
箱に入っていたのは白い花の髪飾り。
「……ありがとう」
――昔、祈療姫がくれたものと同じだった。
「大事にするよ」
今度こそは、絶対に。