卒業式(高校生組)
高校生組も仲がいいからなぁ。
ちなみに昨日の小説と同じ世界線(?)なのでレイさんと付き合っている前提です☆
卒業式の日、クラスの誰もが泣いていた。
「大学行っても一緒に遊ぼうね」
「うん、約束だよ」
そんな声も聞こえてきて、スズエはシルヤの方を見る。
「シルヤ、お前はサチのところ行かなくていいのか?」
「うっ……あ、あとで合流するし……」
弟が顔を赤くしているところを見て、スズエはフフッと笑う。
「……行こうか」
「そうだな」
二人で教室から出ると、黒髪の少女――サチが走ってきた。
「やっほ!一緒に行こう!」
「そうだな、そろそろ待っていそうだし」
三人で学校から出ると、校門の前に目立つ四人組が立っていた。スズエ達はそれを見て小さく笑い、走り出す。
「兄さん!」
「スズエ、シルヤ。卒業おめでとうございます」
エレンがそう言って微笑む。レイはどうやらランのところに行ったようだ。
少し待っていると、レイとランもやってくる。
「おー、ラン。お前が学ランをちゃんと着てるところ、初めて見た」
「うっせぇよ、スズエ」
「ほら、これから食事に行くんでしょ?」
ユウヤに言われ、九人は学び舎をあとにした。
「いやぁ、本当におめでたいねぇ」
予約していたレストランに行くと、既にお祝いモードになっていた。
「あ、あの、本当に私もいいの?」
「いいって。この人達、こう見えていい人だから」
サチが心配そうに尋ねてくるため、スズエは優しく笑う。
「本当にめでたいなぁ。レイも東大卒業だし、お前らも高校卒業したし」
「そうですね、教え子ではなくとも、門出を祝うのはうれしいものです」
ほかの人達も微笑んで、卒業祝いが始まった。