ホワイトデー ケイバージョン
ホワイトデーの話はこれで終わりです(汗)
来年はちゃんと投稿出来るように頑張ります(白目)
「スーズちゃん」
「ケイさん、真面目にやってください……」
はぁ、と後ろに引っ付いてくる恋人にため息をつく。
「いいじゃないかー。俺とスズちゃん、時間が合わないしー」
「塾の講師をしているんですから仕方ないでしょう。文句があるなら別に異動でもいいんですよ」
「今のところはいいかなー」
それにしても、なぜ今日はこんなにウザがらみしてくるのだろうか?
「その様子だと忘れてるねー」
「なんですか?」
「今日ホワイトデーだよー」
「そうでしたっけ?」
「うんうん。だから早く」
「ケイさん?早く仕事に行きましょうね?」
いつの間にか所長室に入ってきていたエレンが怖い顔をしてケイの首根っこを掴む。そしてそのままずるずると引きずっていってしまった。
その日の夜、先に家に帰っていたスズエはケイの帰りを待つ。もうすでに寝静まっていたため、スズエは仕事を進めておくことにした。
「ただいまー……ってスズちゃん。先に寝ててよかったのに」
「おかえりなさい。たまにはいいじゃないですか」
「フフッ、そうだねー」
ケイは出迎えたスズエをギュッと抱きしめる。
「……早くスズちゃんが欲しいなぁ……」
その言葉に顔を赤くしながら「とにかくお風呂に入ってきてください」と告げる。
「その前に、これお返し」
そう言って渡されたのは香水。
「……?ありがとうございます。大事に使いますね」
「出来たら毎日使ってほしいけどなー」
そんな軽口を言いながら、ケイはスズエと過ごすためにお風呂に向かった。