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おそろい
仲のいい森岡きょうだいを書きたかっただけです。
これも本編に入れるか悩んでいました。
「スズ姉、これ」
シルヤが渡してきたのは小さな赤い石のついたイヤリング。
「おー、これどうしたんだ?」
「いいだろ?これ、おそろいにしたんだぜ?」
スズエが首を傾げると、シルヤが自慢げに耳を見せる。そこには確かに同じイヤリングがついていた。
「似合ってるじゃん」
「そうだろ!スズ姉にも似合ってるんじゃないかって思って買ってきたんだ!」
「へぇ……兄さんも欲しいですね」
後ろからエレンに声をかけられ、二人はビクッと震える。
「兄さん!?驚かせないでよ!」
「フフッ、ごめんなさい。二人が楽しそうに話しているものだからつい」
「でも、いいかもな!兄さんとアカリにもおそろいのイヤリング買ってこようぜ!」
「だったらいっそ、全員でおそろいにするか?」
「いいですね、では行きましょう」
三人で嬉しそうに談笑しながら、イヤリングを買いに行った。