スズエ甘えさせ隊
スズエちゃんを甘えさせたい人達の図。
誰か助けてくれー……。
「……ねぇ」
「なんですか?」
「なんで私、包囲されてるの?」
スズエが困ったように尋ねる。それもそのハズ、全員に囲まれているのだ。
ことの発端は意外なことにユウヤの行動だった。
「なんで抱きしめているんですか?」
「甘えさせたいなって」
そう、なぜか抱きしめてきたのだ。ユウヤの頭が壊れてしまったのかと疑った。
「……ユウヤ」
その時、レイがそれを見ていたのだ。彼も頭がぶっ壊れていた。
「あ、レイさん。ユウヤさんを」
「ずるい!俺もスズエを甘えさせたい!」
(あーれー!?)
そして、それを見かけてしまったほかの人達も入ってきた、というわけだ。意味が分からないと思うだろう。だが私も分からない。
「オッケーシルヤ。この状況をどうにかしろとは言わないからまずはそのケーキを置くんだ」
弟は目を輝かせてケーキの箱を持っている。純粋な目で見るんじゃない。
「キナ、クッキーを作ってくれたのはうれしいがなぜ紫色になっているんだ。何か入れたのか。いやニパー☆じゃなくて」
なぜかキナが持ってきたクッキーが変な色をしている。これヤバイ薬を入れたんじゃないか?
「うん兄さん。大量の料理を作るんじゃない。ランも手伝うな」
キッチンの方ではニコニコしながらエレンとランが料理を作っていた。何をやっているんだ君達。
「てかもうツッコミが追い付かないんだけどどうしたらいい?」
これは何を言っても無駄だとスズエはため息をついた。