竜宮城が奴隷施設と知り、隙を見てざまぁを決め込んだ浦島太郎。~気付いた時にはもう遅い。貴様はババァになるが良い!!~
むかしむかし、浦島太郎と名乗る青年がおりました。
浦島太郎が海へ釣りに出掛けると、子ども達がカメをいじめておりました。
「キャメル〇ラッチ!!」
「パロ〇ペシャル!!」
かつて一世を風靡した禁止技を、惜しげも無くカメに食らわせる子ども達を見かねて、浦島太郎はカメを助けました。
「ありがとうございます。お礼に竜宮城へお連れ致しましょう」
キャメ〇クラッチで甲羅が割れたカメの背中に乗り、浦島太郎は海底深くに鎮座する竜宮城へと辿り着きました。
「ヘーイ! URASHIMA! ナイスーチューミーチュー!」
アメリカンナイスバデーな乙姫が現れ、浦島の手をぶんぶんと握ります。
「ジャパニーズ SUSHI!」
乙姫様は常人の理解を超越した創作料理で、浦島を持てなします。浦島はとりあえず巨乳なら誰でも良い悪癖の持ち主なので、料理はともかく揺れる海のミルクに喜々として喜びました。
「うー、トイレトイレ……」
「ワォ! ウォシュレッツならぁ、そこの角を三回回ってワンと鳴いた先のワープゾーンの中よぉ!」
浦島がトイレを目指してやって行くと、道を間違え厨房へと入ってしまいました。
「……なん……だと!?」
浦島は酔いも覚める勢いで驚きました。
なんと厨房ではか弱い乙女達がボロを纏い、あかぎれの痛みと闘いながらも懸命に料理を作っていたのです。しかも乙女達は皆が鎖で繋がれ、逃げないように壁と繋がれておりました。
「……手料理は嘘だったのかよ!!」
浦島は竜宮城の真実に怒りが込み上げてきました。
浦島に見つかった乙女達は、酷く怯えた目つきで床にうずくまってしまいます。
「これは見逃せん……!!」
浦島はちょちょいのちょいのすけで鎖の鍵を外し、乙女達をその辺にあった玉手箱の中に隠しました。不思議なことに、その玉手箱の中には沢山居た乙女達が全て吸い込まれるように入ったのです。
「そろそろ浦島サン帰ると思うからぁ、例の玉手箱に加齢スモークinしといてねぇ!?」
遠くからアメリカンナイスバデーの声が聞こえ、浦島は近くにあった『加齢スモーク』の機械を見付けました。
そしてテーブルに置いてあったあからさまに美味しそうな海の幸に、加齢スモークで満たした銀色の丸い蓋(ジャーンとか言って開けるやつ)をし、何食わぬ顔で席へと戻りました。
「地上に残してきた母親が心配だから、帰ります」
「ヘーイ! 浦島サンお帰りよぉ! 玉手箱プリーズ!」
乙姫が声を掛けますが、返事はありません。
「ん、これかい? トイレの帰りに通路においてあったから持って来ちゃった♪」
「ワォ! 流石浦島サン♡」
帰りもパ〇スペシャルで手足がボキボキに折れたカメの背中に乗り、浦島は何食わぬ顔で地上へと戻ります。
「浦島サン帰ったから、ご馳走食べるヨ!」
乙姫が厨房へと向かいますが、誰も居ません。
「ファッ!? 何で!? どゆこと!?」
置かれた料理の蓋を開けると、煙が溢れ出し、乙姫は一瞬の後にババァへと変貌してしまいました。
地上へと戻った浦島は、玉手箱を開け、中から乙女達を出しました。
そしてハーレムを築こうとしましたが、乙姫の作った手料理が腐っており、数日後には帰らぬ人となりましたとさ──
あの銀色の蓋って『クローシュ』って言うみたいですね。一つ勉強になりました。
(*´д`*)