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5話 仕組まれた入学試験 ④

こんにちは きいです 繰り上げ(?)投稿です

今回でやっと入学試験が終わりです、長々同じタイトルですいませんでした

今回は他に言うことがないので、どうぞ


『じゃあ、本題に入るね…私は今回父、否、日本軍のトップ、鳳 勇に頼まれて幻舞君、あなたの日本軍入隊試験を秘密裏に行ってたの、そしてその試験項目は、

1、魔法系統までの思考詠唱が可能なこと

 魔法の名称まで、つまり全てできたのでクリア

2、月島学園の全校生徒にバレることなく固有魔法を発動すること

 全て思考詠唱できるんだから当然クリア

3、戦闘中も考え相手に合わせた戦い方をすること

 これに関してはあなたの戦闘スタイルがまるっきりこれだったわね、ついでに考察力も見てこいと言われてたけど、その点も問題なくクリア

4、鳳 楓と闘い勝利すること

…こんな感じかな、まあ幻舞君もわかってたと思うけど体育館(ここ)にもう一度来てもらったのは私と闘ってもらうため…準備はいい?』シュン

「会長、落ち着いてください」ガシッ

 隙をついた楓の攻撃だったが、幻舞に届くことはなかった

「本当に僕と闘うつもりですか?」

「っ!ちょっ、離してよ」

 楓がなぜ魔法を発動しなかったのは明白だ、楓はやはり()()()()幻舞に怯えてるのだ!そして魔法を発動できずに、そう言うことしかできなかったのだ、しかもまるで覇気のない声で

「そんなクネクネしたって無駄です、(ほど)けませんよ僕を殺す気で攻撃しない限りは…まあいいですよ」パッ

 解放された楓ではあったが、その姿は完全に幻舞に操られてるようだった…まるで人形のように、でも一つ違う点は、楓が感情を失ったのではなくコントロールすることができなくなったことである、これこそ、月島 幻舞の一番()()()()魔法、光属性幻覚系最高位魔法の<思考掌握(イマジンドール)>と幻舞の固有魔法阻害(ブロック)による<思考遮断(ノンセギュレート)>の合わせ技<抜け殻の人形(パペットエンプティ)>である

「それよりも話をしませんか?さっきは会長から一方的にだったので、今度はこちらから聞きたいことがあるのですが」

「だ、大丈夫よ」ガクブル

「風早さん、今会長はペンを持つ力さえも入らないと思うので、通訳を頼んでもいいですか?」

「わ、わかったわ」

『その代わり、あとで詳しく説明してよね』

「構いませんよ、じゃあお願いします」

「それでは会長、いくつか質問していきますので嘘偽りなく答えてください」

「僕が“インビジブルヒーロー”と言われてるのをどういう経緯で知りましたか?」

進行制御(ストップモーション)解除、魔法破棄(パワーブロック)発動)

「父に聞いたわ、鳳 勇はあなたと同じデュアルなの、鳳家の(ドライ)と父だけの固有魔法時間(アンプラ)の二つを持ってるの、そしてその時間は不完全なもので、時間を止めることしかできないのしかも一瞬だけ、でもそれによって幻舞君の姿を目視出来たと言っていたわ」

「えっ!」

『魔法はその人の個人情報に等しい価値を有する』楓がそんなことを知らないはずがないのにペラペラと、しかも父親のことを喋ったことに、千鹿は驚きを隠せなかったと同時に幻舞が何かしたことを悟った

『父親に聞いたんだって、詳しくは知らないらしいよ』

 そして、千鹿は嘘をつくことにした

「そうですか…まあいいです」

「僕のことを少しでも知っている人の数と名前それと、もし僕の周りのことも調べたなら、そっちもお願いします」

「ちょっと!」

『そんなこと聞いてどうすんの?』

「そんなの決まってるじゃないですか」

 その言葉と幻舞から放たれてる殺気から、これ以上聞いちゃいけないと判断した千鹿は、もう口を挟むのをやめ、嘘をつく(通訳する)のに集中した

「軍の一部の人間と私しか知らないわ、人数は10人にも満たないと思う、あなたの周りのことを知ってるのもその人たちだけだよ、名前は知らないけど、私と父を除けば全員幹部の人たちって言ってたよ」

『あんた自身のこともその周りのことも、知ってる人は数人だって、主要人物には言っておいたって言ってたから、名前と人数の詳しいところは知らないって』

 この後も、幻舞が尋問し、会長が全てを話し、千鹿がそれを少しいじって幻舞に伝える、この繰り返しが幾度となく続いた

「では最後に、これは風早さん、あなたにも言えることですが、金輪際僕に関わらないでください!」

「うん、わかったわ」

 その覇気のない声が聞こえたすぐ後、「やだ!」という声が体育館中に響いた

『会長はわかったって言ってるけど、私はそれは無理!あんたが他の人に何するかわかったもんじゃないわ』

「俺は、もう関わるなと言っているんだ!」

「ぜ、絶対に嫌!」プイ

 幻舞は今までの何十倍もの殺気を放ったにも関わらず、引かなかった千鹿に驚いた、一方千鹿は、幻舞の殺気によって一層、『こいつを野放しにはできない』という意志が強くなった、怖くなかったといえば嘘になる、それはその筈、さっきまでの殺気でさえ恐怖を覚えたのに、その何十倍の殺気が怖くないわけがない、手も足も体全治が震え上がり、声さえもさっきの言葉が精一杯だった、しかしそれ以上に意志が固まったのである

(解除、ストップモーション発動)

「はぁ…はぁ…」

「会長、大丈夫ですか?」

「大丈夫、ありがとう千鹿ちゃん」

『それより幻舞君、さっきの千鹿ちゃんに通訳させてたけど、聞いてたんでしょ?何をする気なの?こっちから試験しといてなんだけど、あなたみたいな人が軍に入るのは無理よ、軍に内側まで警戒してる余裕はないの、もしあったとしてもそれは外側に回されるはずよ、だから内部に得体のしれない人を置いておけないの』

「じゃあ聞きますがなぜ試験をしたんですか?僕のことを知っていてなお、軍に入れようとしたんですよね?僕の威圧(これ)はいまに始まったことじゃありません、そこにいる風早さんが一番わかってると思いますよ、まあ要するに、僕のそんな一面も知っていながら軍に入れようとし、結局()()()()()のはなぜですか?想像以上だったなんて、腰抜の言いそうな答えはなしでお願いします、もしかして、さっき言ってた試験項目以外にもまだなんか隠してたんですか?またさっきみたいにされたいんですか?」

「っ!そ、そういうところよ!」

『わかったわ、じゃあ軍には、私が受け取った試験項目は合格したって言っとくわ、まあさっき負け認めちゃったからね


 ー数分前ー


「最後に一つ言いたいことがあるのですがその前に一つ、会長、負けを認めてください」

「…わかったわ」


 …でも、あっちに行ったらまだ試験があると思うから、一応覚えといてね』

「それでね…」

『ごめんね、さっき幻舞君のこと否定しちゃった…でも待ってて、正直やっぱりあなたが怖い、さっきので自分でもはっきりわかった、だから待ってて欲しいの!いつかきっとあなたの隣とは言わなくとも、近くいるに相応しい人になるから、それまで待ってて!』

「待つことはできません…会長が僕よりも早く成長して下さい!あと風早さんも」

「え!?私も?」

「なんですかその驚いた顔は、さっき断ったとき震え過ぎでしたし、まだ目赤いし」

「え!?え!?」オロオロ

「あはは」

「はぁ…こっからみんな特訓だね、千鹿ちゃん、私は絶対に負けないからね!」

「ええ、私こそ負けません!」

「じゃあ…次会うときは入学式だね、そのときに勝負ね」

「はい、お願いします」

『幻舞君もじゃあね』フリフリ

「いえ、その前に僕からの条件を提示したいのですが」

「はは、やっぱ覚えてた…」

『じゃあ聞かせて?どうせ断れないんだからできるだけ手短にね』

 楓はさっきのように理性の効かない状態(からだ)になるのを恐れてるようだった

「ええでは、3年間の“BOS”への出場権をください、ついでに、こっちからは断ることができるという条件付きで」

『そんなことでいいの?幻舞君の実力なら、本来こっちから誘いたいぐらいだけど』

「そうできるのであれば他には特に大丈夫です…強いて言うなら、金輪z

「「却下!!」」

「『じゃあ今度こそ、二人ともバイバイ』」

 そして三人はそれぞれの帰路についた


 ー月島家ー


「ただいまー」

「『あ、お兄ちゃんおかえりー』」ニコッ

 そう言って玄関で出迎えたのは幻舞の妹、緋離(あかり)だった

「ああ、今日の飯はなんだ?」

『今日は、合格祝いにお兄ちゃんの大好物“()()()()のカレー”だよ』

「情報(はえ)ーな」

『違う、違う、お兄ちゃんが不合格だったら誰も合格できるわけないじゃん!だから聞かなくてもわかるって』

「あ、そー…じゃあ食うか!」

「 」ウン

『じゃあ着替えてきて、準備して待ってるから』


 ー月島家、幻舞の部屋ー


 バタン カチャ

「はぁ」

(言っちまった…この病気を知れば大抵は心配してくれるだろう…結局俺は『仲間なんていらない』なんて言っておきながら、本当は一人になるのが怖かっただけなんだ…)

(このことを知ったときは、誰にも迷惑をかけずに人知れず死のうと思ってたのにな…)

「俺は全く強くなんてなってなかったんだな、というか昔と何も変わってねーじゃねーか!」

「…ごめん…二人の母親(母さん)」ボソッ


 ー月島家、一階、リビングー


「待たせて悪いな、食うか」

『うん!食べよー』ギュー

()()()向かい合わせで座ってくんない?大事な話があるんだ」

『せっかくお祝いなのに』ムー

「いつもそーしてるくせに、何がお祝いだ」

 そんなやりとりをしながら向かい合って座ると、兄幻舞が真剣な表情(かお)になったので、妹の緋離もそれに続いたことで、食卓には、食事の時とは全く別物の空気が漂った

『話って何?』

「緋離は、親父と母さんのとこに行ったことあるか?」

「 」ウウン

「俺も母さんに会いには行ってたが親父が目的で行ったことなかったんだ、でも今日行ってみようと思って…緋離もどうだ?」

『私はいい』ニコッ

 その笑みには、明らかに憎悪が紛れ込んでいたのを幻舞は感じ取った

「ごめんな、変なこと思い出させて…でも緋離は多分あの二人のこと誤解してるよ、親父に関しては俺も他人のことは言えないけど、だから今からいう話を聞いて欲しいんだ!」

『まあお兄ちゃんの話だかね、聞くだけだよ?』

 幻舞は今朝、楓に聞いた話を事細かく話した

「これが親父の真実だよ、そして母さんは多分このことを知ってたと思う、だから緋離だけでも逃したんじゃないかな、まだ小さかったお前にはあまりにも酷だったからな」

「なんで、」『なんでお兄ちゃんは逃さなかったの!』

「それは無理だよ、俺はその時には国中に知られてたからな、『英雄の子はやっぱり天才剣士だな』なんて言われてね、“英雄(それ)”が“裏切り者”に変わったんだ、俺に付きまとってたレッテルもね、だから俺に行く宛なんてなかったんだよ、それで緋離だけ逃がすのには俺も賛成して逃したんだ…少しは誤解解けた?」

『お母さんの話はわかったよ、でもお兄ちゃんは、お父さんの話はなんで知ったの?こんな話信じれるわけ…』

「俺も、普通こんな話聞かされても信じないだろうね、でも、話してくれたのが()()()の娘さんの鳳 楓さんだったんだよ、緋離は勇さんが嘘をつくと思う?」

『私は…勇おじさんは絶対嘘つかないと思うよ、でもその娘さんは別だよ!』

(まあ、緋離は会長のこと知らないから仕方ないか)

 幻舞は、緋離に楓のことを説明する術がないため諦めたが、このままではいけないと思っていた

 緋離が楓を知り、認め、誤解が解けるのは、いつになるのだろうか

読んでいただきありがとうございます

今回、試験項目が4つ出てきたと思いますが、4以外は正式な軍の入隊試験項目のつもりです(2は少し違いますが)

それでは早速、今回のこの作品について説明するコーナーに移りたいと思います

今回は、生徒会長の鳳 楓さんと最後にちょこっと出てきた“BOS”について説明していこうと思います

  固有魔法 :喝(一族特有)

  魔法属法 :地属性

得意魔法系統:加速系 拘束系 複製系

 親  族 :実力的に一番強い一族

  昔、この一族と闘った相手の死体がすべて干からびていたことから“ヴァンパイア一族”

        (一族同士の争いごとがあった時代の話で、今はない)

  補  足 :落ち着きがあり、とても明るい性格の月島学園生徒会長

次に“BOS”についてです

まず、月島学園のことを前に、魔法闘士育成第一機関と呼んだと思いますが、そのときに「第一だからあと何個かあるのでは」と思っていただいたと思います(思っていてくださいね)そのとおりで、あと6個、つまり全部で7校あるのですが、“BOS”とは、その7校が戦う合同体育祭のことで正式には、魔法闘士育成機関7校対抗魔法体育祭、通称Battle Of Semana(バトルオブセマナ略して“BOS(ボス)”)と言います

今回の説明はここまでです

最後に、読んでいただきありがとうございます

それでは、これからも応援のほどよろしくお願いします

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