3話 仕組まれた入学試験 ②
こんばんは きいです
前回、前々回に言ったコメントの件(不快に思ったコメントがあったら報告して欲しい件)ですが私は、コメントも含めてどんな機能があるのかもよくわかっていないので、もし直接連絡を取れる手段があるのであれば(このサイトの機能に)そっちでお願いします、マニュアルを読んでいたら、コメントの内容によっては運営さんにはねられそうなので、もしあったら上に書いたとおりにお願いします
それでは、どうぞ
(へー、剣士か…って武器有りなのかよ、まあ確かにルールにはなかったが、でも、武器を持っていようがいまいが関係ないが)
「2年Bランク篝 愛紅美対受験生月島 幻舞」
『let's strike on』
「「「おい、今度は速攻かけずに止まってるぞ!」」」
(あいつ…この学校の2年生、しかもBランクの主席に対してもあんなこと!)
(えっ、目をつぶって何をする気なの?まさか手を抜いてるんじゃないでしょうね?)イライラ
「だったら、何かされる前に速攻よ!目をつぶったことを後悔させてやるんだから!」
もちろん手を抜いているわけではない、耳が使えないために目だけではどうしても死角は生じてしまう、それならいっそ視覚も遮断してすべての神経を触覚だけに注いでいるのだ
(月島流固有魔法移動より、<無限の身体>風属性変化系魔法<風のささやき>)
「合技、<戦場全域の支配>」
この技は、エアータッチによって触点を空気中に流し、トランスミッションによって擬似的な伝達神経をつくることで、空気を通じて敵の動きを把握しているのだ
(もらった!)
(敵の真正面から突っ込んでくるとは)ヒョイ
「えっ、嘘!音もたてずに攻撃したのに、どうして目を閉じたまま避けれるの!」
(いや、そんなのできるはずがない、まぐれに決まってる!次は慎重に…)
(今度こそもらった!)
「後ろから攻撃したって無駄ですよ」
「っ!」ビクッ
「あなたの動きはすべてまるわかりです…要するに、僕には死角なんてないんですよ!」ヒョイ
「そんな…魔法も利かないのに一体どうしたら」ブルブル
「風属性加速系魔法<風の真剣>」
「しまった!篝流固有魔法灼熱より、<すべてを燃やす炎>」
(ん?これはまずい、さすがに触覚だけでは)パチッ
(月島流固有魔法移動より、<無酸素空間>)シュン
「やっぱ魔法は利かないか…でも一試合目は魔法が消されたように見えたけど、今は魔法というより炎が消されたように感じたのは気のせい?」
(ふーん、篝一族のバーニングか…もう十分情報は持ってるし、長引かせる必要はなさそうだな、とは言えスペースは魔力消費が激しいし、風属性だけじゃ広範囲魔法には分が悪いし、あんま2属性使えるのは知られたくないんだが…しょうがないか、光属性幻覚系魔法<誤った電気信号>)
(これくらいなら同系統術者にも気づかれないだろう…相当の切れ者じゃなきゃ)
「私の炎が消えたからくりはわかんないけど、魔法が消されたわけじゃないなら…火属性変化系魔法<追尾する剣>ってあれ?消えたっ?ちょっとどこ行ったのよ?」キョロキョロ
「おい、どうしたんだ?急にキョロキョロ周りを見始めたぞ、幻術か?」ザワザワ
「でもいつそんなこと…そんな素振り一切見せてねーぞ、それにあいつの魔法属性は風属性だろ?風属性にそんな魔法あったか?」
「まさかあの受験生、固有魔法所持者なの!?」
「それにしたって、魔法が無詠唱で発動できるようになってから1世紀以上たった今も、何も言わずに魔法を発動するなんて聞いたことないぞ!」
「あいつはいったい何者なんだ?」ガクブル
「ガハッ」バタ
『ピー』
「おい、嘘だろ!そんなこと言ってる間にBランク主席がやられちまったぞ…」
「まさか、会長がAランクはいいって言ったのがこういうことだったなんて」
「終わったわね、手のあいてる人は担架をお願いします…それと、もうAランクがやる必要はないと判断しますがよろしいでしょうか?」
「「「 」」」
「それでは代表者が終わったので新入生とやりたい人はご自由にどうぞ、彼は多分大丈夫だと思いますので」
「嘘でしょ!?去年戦ったときよりも力を出してたのに何でまだ平然としていられるのよ…そんなの…勝てっこないじゃない」ガクブル
「ちょっと千鹿、落ち着いて!千鹿っ!」ユサユサ
「えーいないようなので、これにて月島 幻舞君特別入学試験を終わりにします!お忙しい中集まっていただきありがとうございました」ペコ
ー夕方、月島学園医務室ー
「「はっ、あいつは、っぐ!」」
「あっまどねえ!まだ起きちゃダメだよ!でもよかった」ギュッ
「あら二人とも起きたわね、でもあと1日は念のために安静ね…あ、そういえばさっきまで楓ちゃんと例の新入生がいたんだけどね、精神の方をすごく心配してたわよ?あなたたちは今も十分強いけど、これからもっと強くなるだろうからこんなとこで潰れて欲しくないんだって!どっちが年上だかわからないわね」
「余計なお世話よ!」
「そもそも、こころが折れるような戦いをしたのはどこのどいつよ!」
「ふふっ、その調子じゃ大丈夫そうね」
ー同刻、月島学園渡り廊下ー
「祭先輩は大丈夫そうだったが、あとの二人は大丈夫だろうか…」
『あの二人なら大丈夫よ!こんなの初めてじゃないから』ニコッ
「そ、そうですか…ならいいんですが、それで僕たちは何でまた体育館に?」
『それは、体育館についてからのお楽しみ!』ニコッ
(ったく、この人の笑顔は本来の意味とは違うと思うんだが…)
ー月島学園体育館通称第一訓練場ー
『それでは、単刀直入に言うわね』
「フー」『本当は耳、聞こえるんでしょ?正確には聞こえるようにできるんでしょ?なぜ闘うときもそれをしないの?』
「っ!」ビクッ
「どうしてそれを?それと、俺のことをどこまで知っているんですか?」ギロッ
『あなたが二重能力者であることとその能力について、そして…あなたが他国から恐れられいるあの闘いの英雄、見えない魔法剣士であることぐらいかな!』
「はぁ、そこまで知られてましたか、さすがは鳳家現当主 鳳 勇の娘さんですね」
『でも安心して、このことは軍でも一部の人間しか知らないから、それに聞いた話だけど、軍の中でも姿なき英雄なんて伝説を信じている人もいるらしいから』
「では、あなたの父上以外には伝えないと言うなら、あなたたちが知らない僕のことを教えましょう、ですがその代わりに三つ条件があります、どうしますか?それとここからは喋っても大丈夫ですよ」
「三つも?(まあそれだけの価値があってもおかしくはないか…)わかったわ、でも先に条件を聞いてもいい?」
「はい、では一つ目は俺の条件を後にしてもらいたいのですが」
「なっ!それは呑めないわ」
「そうですか、では教えることはできません」
「くっ、わ、わかったわ!でも、父以外に教えないことを、条件の一つに入れてくれない?」
「(ふっ)いいですよ、では後に言う条件を一つにしますね」
「えっ!(そこまで読んでいたの⁉︎この子一体どれだけ切れるのよ!)い、いいわ、じゃあ教えてくれる?」
「ええ、そうですね…僕が5歳の時に父が裏切り者として死んだときから、僕たち一族は毎日罵倒され続けて来ました、それでも母は僕を養うために働き続けました、当然職場でも罵声を浴びせられていたと思うのですが、そんな素振りを一切見せずに一人で家計を切り盛りしていた母は、当然倒れました…30歳も満たなかったと思いますが死因は過労死でした!そして家に一人になった僕は母が浴びせられた分も罵声を浴びせられるようになりました、その時です、この固有魔法“阻害”が発現したのは…そして、阻害が暴発して魔力を最初の魔法発動に使っただけでずっと魔法がかかった状態になってしまったんです、そして聴覚を使うには、この魔法を耳にかかった魔法に対して発動する必要があるんです」
「大体は聞いてたけど、お母さんまで亡くしたなんて…でも、なぜ戦闘中に聴覚を使わないの?」
「…」
「十分時間が経ったから今はだいぶ落ち着いてきたけど、髪留めを落としたことにも気づかないなんて…ってあれ?あそこにいるのって」サッ ブルブル
「このことはあまり話したくないのですが…会長は僕のことをどう思っていますか?」
「えっ!ちょっと、急にそんなこと言われても…」モジモジ
「真面目な話です!」
「あっそうね、ごめんなさい…正直言ってあなたの闘う姿は怖いわ!でもなんだか、半日しか一緒にいないのに闘ってる時以外のあなたは一緒にいて落ち着くし、気が許せるの」
「そうですか…ありがとうございます!僕にとっても、会長は気の許せる人になっていました、だから会長には普通に喋れます!」
「あぁそういえばそんなこと…って、試合中まどちゃんになんか喋りかけてたじゃん!あれはどういうことなの?」ムー
「あぁ、あれは僕の推測が正しいか答え合わせをしただけですよ、それがどうかしたんですか?」
「いやぁ、別に何でもないよーだ!」プイ
「それはそうと、今から話すことを聞く覚悟はありますか?会長が本当に僕に気を許しているのであれば、なかなか酷な話になると思いますが…」
深刻な話になることを察したのか、楓は再び幻舞の方に顔を向け頷いたため、幻舞は一息ついた後話し始めた
「結論から言うと、寝てる時以外はあることのためにずっと“阻害”を使っているから、魔法に対して魔法をかけられるほどの魔力が残ってないんですよ!そもそも、魔法に対して魔法を使う場合、消費魔力が多すぎるのに対して、僕の場合は得られるものが少なすぎるので、使えたとしても戦闘中は絶対に使わないですね」
「へー、魔法に対する魔法の発動には莫大な魔力が必要なのね、そんなことできる人なんて私の知ってる人にはいないから知らなかったわ、それはそうと…あることが何か教えるのは難しい?」
「…」
しばらく俯いたまま何も喋らなかった幻舞は、何かを決心したかのように顔をあげ、口を開いた
「…僕は…生まれつき…心臓に不治の病を患っているんです…」
「「えっ!」」
読んでいただきありがとうございます
今回は試しに、ナレーションに技の説明をさせてみました、主人公が自分の技を自分で説明するのはどうかと思ったので(相手の技は基本的に、主人公の頭を使ってうまく紐解いていこうと思います)毎回あとがきでやるコーナーで説明するのも考えたのですが、その場で説明されたほうがわかりやすいかなと思ったのでこのようにしてみました、あくまで試しなので感想等をコメントで書いてくれるとうれしいです
あと前回も言ったのですが、特に技の名前がぜんぜん思いつきません、一つ例を挙げると、つい最近まで(2018/03/21現在)ある技が、某超次元サッカーのパクリになっていたのに気づいて、あわてて直したところです(誰か助けてくださいお願いします)
急に話が変わりますが、この作品について説明するコーナーに行きたいと思います
今回は、“インビジブルヒーロー”についてと、主人公について少し説明したいと思います(詳しくは過去編を出すと思いますのでそちらで)
この作品の世界には“インビジブルヒーロー”と言う伝説のような話があります、その話は、正体が一切わからない英雄の話で、戦場に急に現れて戦争をすぐに終わらせ、またすぐに姿を消してしまうなぞの男が主人公です、その男が現れた戦争は毎回帝国軍の勝利に終わったので、この国の英雄として伝説となっています、では、なぜこの作品の主人公月島 幻舞はインビジブルヒーローと呼ばれてるのでしょうか?
一つ言うと、本物のインビジブルヒーローなんてそんなことはありません(設定は近未来なのでそんな長生きはできません)
つぎに、主人公についてです
固有魔法 :阻害 移動(一族特有)
魔法属法 :風属性 光属性
得意魔法系統:加速系 変化系 幻覚系
親 族 :月島広代が死ぬまでは“上位一族”で、鳳一族と肩を並べていた
補 足 :病気の進行を最小限にするため、絶対睡眠は1日6時間!
今のところ説明できるのはこのぐらいです(病気のことは次回お楽しみに)
それと人物像ですが、読者さんそれぞれで想像して楽しんでいただくために言いません(私の中ではある程度決まっているので、もし聞きたい人がいたら前書きに書いたように連絡をお願いします)
これで今回の説明は終わりにします
最後に、読んでいただきありがとうございます、これからも読者さんを飽きさせないようによりいっそう努力していきますので応援よろしくお願いします、次回からもお楽しみにしてくれるとうれしいです