1ー3
「エクストラヒール」
俺はシーナの火傷の傷を療す魔法を唱える。
シーナの体が、淡い光を放ちしばらくし光が消える。俺はシーナの火傷の傷が治った事を確認する。
「えっ!?なになにっ!?」
「うん。これでよしっと!シーナ腕の火傷の傷見てみて!」
シーナは自分の右腕を確かめ傷が消えるているのがわかると、またポロポロと泣きだし、俺に抱き付いてきた。
「うぇ〜ん!あいがお〜う!一緒ぎえないどおぼってだ〜!!」
ちょっ!!シーナさん!む胸が当たってます!!しかも凄い良い匂いが!頑張れ俺!理性を保つんだ!
「し、シーナ!ちょっと落ち着こうかっ!」
シーナは落ち着きを取り戻し、改めて御礼を言った。
「マオありがとう!何回か回復魔法かけて貰ったんだけど、中々消えなくてずっと気にしてたんだ。マオが使ったのってエクストラヒールだよね?最上回復級魔法の!マオって、もしかしてすっごい魔法使い?」
やべーあれが最上級だったのか。即席の思い付きでやったんだが。
「ま、まーな!命を助けて貰ったんだから、この程度じゃ返しきれないけど。」
「ねぇーマオ。さっきは、見返りは要らないって言ったんだけど、マオの魔法の腕を見込んでお願いが有るんだけど、ダメかな?」
シーナは恥ずかしそうに、モジモジしながら上目遣いでお願いをしてきた。
う!これは反則だろっ!可愛すぎる!絶対に断れないやつやっ!まー断るつもりないんだが。
「うん!俺に出来ることなら何でもするよ!」
「実は・・・」
「なる程、お母さんの体調が、数日前から悪くなって見て欲しいってことか。」
「うん。最近起き上がるのも辛いらしくて。」
「よし!早速シーナのお母さんの所に行こう!」
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海人族は、海の中で生活する者と、陸で生活する者がいて、シーナ達がいる村は、後者だそうだ。
だが陸で生活するも言っても、浜辺近くに集落を作るので問題ないらしい。
シーナが住んでいる集落は、全体で約30人ぐらいでかなり小さいらしい。
集落には、人族をあまり良く思ってない人も居るらしいので、ばれない様にコッソリ行くそうだ。
シーナの家は集落より少し離れた所にあった。
「ただいま!お母さん!」
「あら?シーナ、ゴホッゴホッ!どうしたの?急に飛び出して行ったけど?」
「お邪魔します。」
俺が部屋の中に入るとシーナのお母さんは、ビックリし大きく目を見開いてる?
「ゴホッ!ゴホッ!シーナその人は?」
「お母さん!見て私の腕!」
「え?火傷の傷が治ってる!?」
「マオが治してくれたの!詳しくは後で話すけど、マオにお母さんが体調悪いの話したら、診てくれるって!だから連れてきたの!」
シーナのお母さんは、ベットから体を起こし、俺を少し見つめ「お願いします」と頭下げた。
まずは原因を調べるため、俺は手に魔力を込めシーナのお母さんの手に触れる。
んーこれは何て言う魔法かなー?適当でいいっか!
「スキャン」
すると、俺の頭に『風邪』と文字が浮かんだ。
「今から治しますね。もう少し待ってください。」
んー魔法名わかんないなーえっと、風邪のウイルスが完全に無くなればいい訳だから、完全に・・これでいいや!
「パーフェクトヒール!」
シーナの時と同じように、光出し、しばらくして消えたので、再度スキャンを掛け風邪が治ったことを確認する。
「これで治りました。身体の調子はどうですか?」
「えっ!?体の怠さが、ええ、もう熱もありません。」
すると後ろから、「お母さーん!」と泣きながら抱き付いていった。
シーナまた泣いてるよ。
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「改めまして、先程は本当にありがとうございます。シーナの母のイーリルと申します。」
「えっと、マオと言います。元気になって良かったです。」
俺は、シーナに助けられた事を話し、そのお返しにシーナの火傷の傷とイーリルさんの治療をする事になったこと話した。
「そうだったんですか。シーナが急に飛び出して行ったので何事かと思ってましたが」
「シーナにはとても感謝しています。シーナは私の事が心配と言って、私の為に涙を流しくれました。シーナがイーリルさんの事を話す時の、悲し顔を見て、シーナの力になりたいって思いました。」
それを聞いていた、シーナが顔を赤く染めモジモジしていた。
「へぇ〜あの子がね〜」
イーリルさんはシーナを少し見つめ俺に向き直った。
「それでイーリルさん大事な話しがあります。」
「はい。何ですか?」
「娘さんを下さい。」
「はい。よろしくお願いします。」
一瞬の静寂の後
「えっ!ええええ!!!!!」
部屋にシーナの声が響き渡るのだった。