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異世界へ  作者: かな
1/47

1ー1

「やばいやばいやばい!遅刻!」


俺はこの日盛大に寝坊した。

会社の始業のベルが、8時に鳴るのに呑気に7時50分までベットの上でグースカ寝ていた。


「あー!頭痛てー!姉貴があんなに飲ませるから!」


いつもなら、7時には家を出てバスに30分のり会社へ行っていた。


「今から出て会社に着くのは8時半過ぎかー」


上司になんて言おう。「今日は体調が優れない為・」イヤイヤ嘘は良くないしなー


「よし!寝坊したって正直に言おう。土下座して謝れば上司も許してくれるかも・・めっちゃ怒られそー」


取り敢えず会社に向かうか。


「幸い大事な会議は午後からだし、そこではミスしない様にしよ」


俺はスーツに着替えバス停に向かうと、バスが丁度出発するところだった。やばい!乗り損ねる!俺は全力で走りバスの運転手に見える様に手を振るう。

バスが停まり、ギリギリ乗る事が出来た。


「はー はー ギリギリセーフ!」

「いやいや、アウトだからおっさん」

「おっおっさん⁉︎」


俺まだ23なったばっかなんだが!


「ちょっと!おっさんは失礼だよー」


振り向くと学生が2人話しかけてきた。

1人は少し茶色がかった短髪の男子学生と、もう1人は黒髪を腰まで伸ばした女子学生の2人だった。


「ごめんごめん。でもお兄さんこのバス俺らのスクールバスだよ?」


「は?え?マジで?」


バスの車内を見渡すと、2人の学生と同じ制服の生徒が全員で12人いた。

やばいやばい!どうしてこんな日にこんなミスするんだ!ついてねー!


「「「きゃーー」」」


と学生達の叫び声を聞き我に返ると、信号無視の大型トラックが猛スピードで迫ってくるのが見えたところで俺は意識を失った。


▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


「目覚めたかい?」

「ん んー え?」


そこは真っ黒な部屋に上からライトで照らした様な場所だった。

辺りを見渡すと、さっきまで一緒にいた学生達と運転手が近くに固まっていた。


「あ あーぁここはどこだ?」

「君の目が覚めるのを待ってたんだ。皆んな一気に説明した方が良いと思ってな。」

「待ってたのか。皆んな悪いな。」

「説明の前に、君達どうなったか覚えてる?」

「どうって・・死んだ・・?」


そこでトラックが突っ込んでくるのが瞬間が頭の中で瞬時に蘇った。


「そう。君達は残念ながら死んでしまった。」


学生達がざわつき出し泣き出す者もいた。


「でも今こうして、あんたと話をしてる。死んだと思えないんだが?」

「そーだね。私が君達が亡くなった瞬間に君達の肉体と魂を繋げてここに運んで貰ったからだね!あっ!ちゃんと地球の神には許可取ってあるから気にするな。」


地球の神?てことは、こいつは神様かなにか。てかこの神様顔とかぼやけてるって言うか、男か女かさえも分からない、うまく認識出来ない。神すげー!


「気にするなって!うちら死んだだよ!お母さんお父さん友達にも、もう会えないだよ!ふざけないで!」

1人の女子学生が泣きながら文句を言っている。

「まーまーぁそう怒んないでよ。君達にチャンスをあげよう!」

「チャンス?」

「そ!チャンス!地球に帰ることは出来ないけど、別の世界になら行く事ができるよ!そこは、剣や魔法とか魔物や魔族、精霊、獣人、エルフもいる!この世界い興味ない?」


うぉーー!何それー!めっちゃ行きてー!これってあれだよな!異世界転移とか言う奴!

昔友達に勧められたラノベがそんなだった気がする!


「あの神様。私は今年で70歳になります。私には魔物などがいる危険世界では、生きて行けるとは思えません。」


そーだな。運転手の爺さんには過酷な世界だな。


「じゃーこれならどうかな?地球で生まれ変わると言うのは?あ!でもこれは記憶を引き継げないから、貴方という存在は消えてしまうけれど・・」


「それで構いません。私はこの歳まで十分行きました。もう思い残すことはありません。どうかよろしくお願いします。」


「わかった。君がそれを望むなら私から地球の神に言っておこう!すまないが輪廻転生となると、早めにしないと行けないから今から行おう。こっちに来てくれ。」


すると神様は運転手に左手をかざし運転手に最後に声をかけた。


「来世でも君が幸せになる様に願っているよ!輪廻転生!」


運転手の体が輝きだし少しずつ透明になり淡い光が上え消えて行った。


「他に輪廻転生を望む者かいるならさっきみたいに送ってやろう。希望する者はいるか?」


結果誰もいなかった。まー自分の存在が消えるは嫌だよね。


「じゃー皆んな異世界行きで良いんだね?異世界に言って貰う訳だから、私から君達にギフトを挙げよう!最低でも、『完全言語理解』は必要だな!後は、まー地球人は魔力が高いから良いとして、『鑑定』と私の『加護』もも付けるか!後はその人の魂の強さ次第だな。」

「魂の強さ次第?」


なんだそれ?


「そればっかりは私にも分からんのだよ。私が知らないスキルもあるし複数スキルを所持している事もある。」


「最後に君達が行く世界の事を少し教えよう。これから行く世界の名はエレストと言う。そこはさっきも言ったが魔物がいて、魔法も存在する、地球と比べると危険な世界だ。エレストにはレベルというものモノが存在する。もちろんスキルもある。植物や果物は地球に似ている部分もあるだろう。他には文化水準が地球で言う中世ヨーロッパみたいな感じになっている。簡単な説明はこれぐらいにしよう。そろそろ皆を向こうの世界に送ろう。」


神様は異世界へ送る準備を始め、すると俺の足下に魔法陣が浮かび上がり転移が始まる。


「あーそうそう、たまには教会に参拝しに来てくれると嬉しい。本当に最後になるが私の名は…」


神様の名前を最後まで聞く前に転移が始まり、俺は意識を失った。


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